- 鏡面磨きのワックスを落とそうとしてもなかなか落ちない
- どんなクリーナーが有効か知りたい
- 結局何を選べばいいの?
靴磨きを趣味でする方も増えています。そんな中で鏡面磨きを自分でする方も多いはず。
鏡面磨き自体は面白いのですが、大変なのは鏡面磨きのワックスを落とすことではないでしょうか。
実際、私も鏡面磨きのワックスを落とすのに苦労しています。なかなか落ちないことも多いです。
何度もクリーナーを使って落とすと革へのダメージも気になり、結局落ちきらずになることも。
ではワックスを落とす専用クリーナーはあるのでしょうか?
あるんです。
有機溶剤が含まれる油性クリーナーはワックス汚れを落とすのに最適。
もしお持ちのクリーナーが水性クリーナーならあまりワックスの汚れは落ちません。
そして有機溶剤のクリーナーにも種類があり、大きく分けると…
- 固形クリーナー
- 液体クリーナー
この2つです。
この記事では固形クリーナーと液体クリーナーを6つ用意し、比較検討していきます。
- THE CLEANER for mirror shine
- HIGH SHINE CLEANER (固形)
- HIGH SHINE CLEANER (液体)
- TWO FACE LOTION
- HIGH SHINE BASE
- クレム1925
その結果としておすすめしたいクリーナーを最初にお伝えすると…
- THE CLEANER for mirror shine
- HIGH SHINE CLEANER (液体)
- TWO FACE LOTION
- クレム1925
各クリーナーについて詳しく解説していきます。
革靴用のクリーナー
皆さんは革靴の汚れを落としていますか?
汚れと聞くと、「泥水がついた」とか「コーヒーをこぼした」とかの汚れを想像するかもしれません。
それ以外にも汚れはあります。
油性クリームやワックスにはロウ成分が含まれています。油分の補給と光沢を出すために必要な成分ですが、ロウが残っていると新しく塗布する靴クリームが浸透し辛くなります。
そのため、クリーナーで落としていくのです。
そして、この汚れ落としでよく使われるのが…
ステインリムーバーです。
しかしこちらは水性クリーナーです。
ワックスに含まれるロウは油性であるため、水性クリーナーでワックスを落とすには不向きです。
そこで今回はワックスを落とすための油性クリーナーを紹介し比較します。(クリーナーではないものもあります)
油性クリーナー
ワックスに含まれるロウを落とすには油性クリーナーが必要です。そして油性クリーナーにはいくつか種類があります。
まずは油性クリーナーを紹介します。
紹介するのは6つ。
- THE CLEANER for mirror shine
- HIGH SHINE CLEANER (固形)
- HIGH SHINE CLEANER (液体)
- TWO FACE LOTION
- HIGH SHINE BASE
- クレム1925
それぞれのクリーナーは有機溶剤が含まれており、ワックスを落とすことができます。
それぞれの特徴も簡単に見ていきましょう。
THE CLEANER for mirror shine

靴磨き専門店「Brift H」オリジナルのクリーナー。ワックスの層を溶かしながら除去することができます。
また、革を痛めないよう、ワックスを溶かして拭きとることができる調合がしてあります。
HIGH SHINE CLEANER (固形)
Boot Blackから販売されている鏡面磨き用の固形クリーナー。固形と言ってもちょっととろみのある感じです。
鏡面以外の使用を控えるようにとの注意書きがあるため、結構強めの成分が含まれていると予想できます。どんな溶剤が含まれているか詳細は不明です。
HIGH SHINE CLEANER (液体)
Boot Blackのシルバーラインから販売されている鏡面磨き用の液体クリーナー。
こちらも鏡面以外の使用を控えるようにとの注意書きがあり、成分が強めだと思われます。こちらも溶剤の詳細は不明。
TWO FACE LOTION
Boot Blackから販売されてる液体クリーナー。水性と油性に対応できるクリーナーが混ざっています。鏡面以外にも使用可能で使い勝手が良いのが特徴。
HIGH SHINE BASE
Boot Blackから販売されている鏡面磨きの下地用ワックス。ワックスは鏡面磨き用に使いますが、主成分に有機溶剤が含まれていることから今回はクリーナーとして使います。
クレム1925 (ニュートラル)
サフィールから販売されている靴クリーム。通常は靴に栄養と艶をだすために使うクリーム。しかし、油性クリームのためワックスを溶かすことが可能。今回はクリーナーとして使用します。
6種のクリーナー比較
使用するクリーナー
- THE CLEANER for mirror shine
- HIGH SHINE CLEANER (固形)
- HIGH SHINE CLEANER (液体)
- TWO FACE LOTION
- HIGH SHINE BASE
- クレム1925
先程紹介したこの6つのクリーナーを使用します。
比較方法

比較方法は単純。
こちらのパラブーツアヴィニョンの鏡面磨きされた部分を複数回汚れ落としし、汚れの落ち具合を比較します。
ではやってみましょう。
結果



上から
- THE CLEANER for mirror shine
- HIGH SHINE CLEANER (固形)
- HIGH SHINE CLEANER (液体)
- TWO FACE LOTION
- HIGH SHINE BASE
- クレム1925
となっています。
全てのクリーナーで4回ほど使用するとワックスがほぼ除去されました。
それぞれのクリーナーに大きな差が見受けられない結果となりました。
しかし、使用感や体感が異なるのでそちらを見ていきましょう。
固形クリーナー

固形クリーナーは、汚れを落としている感覚がすごくあります。


使いやすさでいうとTHE CLEANER の方がいいです。硬さがあるため少量取れ、塗っている時にも広がりません。ピンポイントで汚れを落とすことができます。
HIGH SHINE CLEANER はトロッとした感じがあり、取りすぎてしまったり、塗り広がったりします。そのため、つけすぎてしまったり予期せぬところについたりします。
ワックスというピンポイントの汚れを落とすのであればTHE CLEANERの方がいいです。
液体クリーナー

液体クリーナーの使い勝手は同じですが、汚れを落とす力に差が若干あります。
やはりHIGH SHINE CLEANERの方が汚れを落とす力が強いです。上の写真を見ても、1回目の汚れ落としで結構なワックスが取れています。
TWO FACE LOTIONは水性と油性が混ざっており、ワックスだけを落とすのにはちょっと不向きな感じがします。
どちらかといえば、靴全体の汚れ落としに適しています。
ワックスと靴クリーム

上の写真を見る限り、ワックスと油性クリームでもワックスを落とすことが可能です。
特にクレムは結構汚れが落ちています。クリーナーとしても優秀な感じがします。
しかし、クレムの容器の構造上、クリームが少ないと布で取り辛くなります。それが欠点といえば欠点。
ワックスでも汚れを落とすことができますが、特別優れている感じではないです。ワックスは硬いため、布で少量しか取ることができず、汚れを落とす力も半減しているように思います。ワックスはワックスとして使った方が良さそうです。
結局おすすめのクリーナーは?
汚れを落とす結果については、大きな変化はなく、使いやすいかそうでないかの違いが現れました。
厳密に調査すれば、汚れを落とす力や革に対する影響などもわかると思いますが、そんなことはできないので、見た目と体感で判断しました。
そんな中で私がおすすめしたいクリーナーを紹介します。
性能と使いやすさで選ぶなら
汚れを落とす性能と使いやすさで選ぶのであれば、おすすめは…
THE CLEANER
と
HIGH SHINE CLEANER (液体)
です。
両方とも汚れを落とす力は強いです。
4〜6回ほどでだいたいのワックスは落とせます。
さらに使いやすさもあります。
THE CLEANERは固形で硬さがあり、塗り広がらないことから、ピンポイントで汚れを落とすことができます。
これはHIGH SHINE CLEANER (液体)でも同じです。布に数滴つけて使用するため、塗り広がる可能性は少なく、ピンポイントで汚れを落とすことができます。布の湿り具合で量の調整ができるのもポイントです。
欠点がほぼありませんが、唯一あるとしたら…
「THE CLEANERは手に入れにくい」ことが挙げられます。
Brift Hの店舗または取扱店で買うことになります。楽天やAmazonで取り扱っていないので、手に入れるのがちょっと面倒。私のように海外在住だと手に入れれません。
ということで、入手性にちょっと難ありです。
コスパで選ぶなら
コスパで選ぶなら…
TWO FACE LOTION
と
クレム1925
です。
TWO FACE LOTIONは水性と油性クリーナーが混ざっていることから、靴全体の汚れ落としに使うことができます。普通に汚れ落としのクリーナーとして1本持っておくことをおすすめします。ワックスが厚化粧でなければ、これ1本で事足ります。
クレムは本来、靴クリームなのですでに持っている人も多いと思います。
クリーナーをわざわざ買わなくても代用できるのはありがたいです。クリームとクリーナーの2つの方法で使えるので一石二鳥です。
コスパが良いのは、ひとつで2通りの使い方ができるからです。そして、この2つは揃えておきたいケア用品でもあります。持っていなければ、買っておいて損はありません。
まとめ
クリーナーについていかがだったでしょうか。
今回は黒靴であったため、靴の色が落ちたり、革が傷んでいるような感じは見受けられませんでした。
ちなみに茶靴にも使用していますが、色落ちなどは今のところありません。
しかしながら、クリーナーを何度も使用すると色抜けや革が痛む可能性があります。
今回紹介したのは、有機溶剤が含まれているため、クリーナーとして強い部類だと思います。多くて6回くらいをめどにさっと汚れを落とすことをおすすめします。
ということで、クリーナーについて比較しました。参考になれば幸いです。
では今回はこの辺で



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