- ケンゴンが気になる
- 革靴をカジュアルで履きたい
- 丈夫な革靴が欲しい
某YouTuberによって一躍有名となったであろう革靴がチーニーのケンゴン。
チーニーの中のカントリーコレクションに属するケンゴンは…
- グレインカーフ
- グッドイヤー製法ヴェルトショーン仕様
- コマンドソール
- ミリタリーラスト
といった特徴があります。
一言で表すなら
堅牢
ガシガシ履いてもへこたれないような堅牢性と耐久性を持ち合わせております。
長く履くことができるため、10年、20年とエイジングを楽しむこともできます。
まさしく一生モノとして楽しんでいけるモデルです。
この記事ではチーニーのケンゴンを徹底解説していきます。
【JOSEPH CHEANEY】チーニーについて
CHEANEY/チーニーは、グットイヤー・ウェルト・シューズの生産地として名高い英国ノーサンプトン州の郊外、デスバラーで1886年に設立されました 。伝統的な英国グッドイヤー・ウェルト・シューズ界に、全く新しい感覚とトレンドを吹き込むメーカーとして、大きく注目を集めています。
BRITISH MADE より
ケンゴンについて
モデル | CAIRNGORM Ⅱ R (ケンゴンⅡR) |
素材 | グレインレザー |
ラスト | 4436(ミリタリーラスト) |
ソール | コマンドソール |
製法 | グッドイヤー製法ヴェルトショーン仕様 |
ケンゴンはチーニーのカントリーコレクションに属する靴です。
英国紳士が週末に都会の喧騒を離れ、田舎でカントリーライフを行う。そんな時に、雨の多い英国のぬかるんだ道や荒れた山道、リバーサイドを歩けるようにした靴である。そのため、アッパーには雨や傷、汚れに強いグレインレザーが使われる。ソールにはコマンドソールを使い、荒れた路面や雨にも対応できる。また、大きめのヒールリフト。360°出し縫いを掛けたグッドイヤー・ウェルテッド製法が堅牢性と安定性を向上させる。さらにダブルソールにすることにより、ヘビーユースにも耐えられ、永く愛用することができる。
ケンゴンのデザイン
ケンゴンは外羽根式のイミテーションキャップトゥです。
通常のキャップトゥはトゥにもう一枚革を被せています。そのため甲の部分とトゥの境に段差ができます。
アウトドアよりの靴ですが、ストレートチップにすることでスマートさが残っているように思います。(どちらかというと、ストレートチップのようなステッチが入っている靴と言った印象です。まぁあまり変わらないですね笑)
そして特徴的なのはサイドのステッチです。アクセントになっていいです。
リーバイスのアーキュエイトステッチに似ていますね。
こういったステッチは他では見ません。
オリジナリティを感じる部分です。
素材について
表面に細かい凹凸が現れているのがシボ革の特徴。
イギリスではオフの時に履く靴に多く使われており、耐久性が高い革です。
結構荒々しいシボ感です
無骨な印象を持ち、男心をくすぐってきます。
仕事はスマートなビジネスシューズ。そして休日は無骨なケンゴンを履いてギャップを作るのも良いですね。
カラーは2色展開でしたが、新色が1色追加されて3色展開となりました。
バーガンディとブラック、そしてアーモンドです。全てグレインレザーです。
ラストについて
LAST 4436
英国軍に提供していたこともあり、本国ではミリタリーラストとも呼ばれているラスト(木型)。日本国内展開では最も古い1969年に制作された歴史のあるラストです。丸くて無骨なフォルムながらもどこか愛嬌のある表情。短いノーズのラウンドトゥに広めのウィズ、やや小ぶりのヒールカップがフィット感を高めます。
BRITISH MADE より
私の所有する革靴の中にトリッカーズがあります。こちらはウッドストックと言いますが、トリッカーズのカントリーブーツで使われるラスト4497Sです。
同じイギリス靴のカントリー系の靴同士比べてみましょう。
ケンゴンは小さめなヒールカップで土踏まずも少し絞られています。幅は少しゆとりがありそうです。踵が小さく、踵抜けが気になっている方はこのラストが合うかもしれません。
ウッドストックはケンゴンより大きめのヒールカップで土踏まずはほとんど絞られていません。どっしりとした感じですね。幅はケンゴンとあまり変わらなさそうです。カントリーブーツのラストですから、中厚手や厚手の靴下を履いた時にちょうどいいサイズ感になると思います。
ウッドストックのレビューを見る
ソールについて
見た目がゴツゴツしているので、ドレス系の靴にはほぼ用いられません。ドレス系のラバーソールだと先程のウッドストックに使われているダイナイトソールが一般的です。
コマンドソールの「Commando」は「軍の特殊部隊」を意味する言葉で、ミリタリーラストとの意味合いでの相性もいいです。男臭さが出ている感じがします。
また、こちらはダブルソールになっております。コマンドソールとダブルソールで耐久性は申し分ないと思いますが、少し硬そうな印象があります。
それでも、コルクがたっぷり入っているので履き込んでいくうちに、自分の足型にフィットしていくように思います。そこまで硬さを気にする必要はないかなと言う感じです。
製法について
◆ミリタリーシーンで重宝されてきたグッドイヤーウェルト製法の “ヴェルトショーン“仕様
BRITISH MADE より
アッパー(表革)のグレインレザーがそのままウェルトに重なっているのが分かるでしょうか。 これこそが“ヴェルトショーン”仕様です。
一般的なグッドイヤーウェルトだとアッパーがウェルトの内側に来るのに対し、このようにアッパーをウェルトの上側に縫い付ける仕様がそう呼ばれています。
ヴェルトショーンはアッパーとの隙間がなくなるため、雨水の侵入や染み込みを防ぎ、独特の存在感を放つように仕上がります。 小石や土埃、そして雨水が入りにくいミリタリーシーンで重宝されてきた仕様です。
(上画像:ライニングを釣り込み、そしてアッパーを釣り込む前の状態。この状態からウェルトにアッパーを被せてスライスしていく)
アッパーを全体に適切なテンションを掛ける為の意匠など熟練の職人技、そして専用のマシーンを必要とするため生産できる数も非常に限られる手の込んだ仕様は、まさに質実剛健さを体現した英国的ディテールの代表格。その中でもチーニーは今も尚ヴェルトショーンで作り上げることが出来る数少ないノーザンプトンのシューメーカーの1つだと言われています。
ヴェルトショーン仕様の特徴はアッパーをウェルトの上側で縫い付けているところです。これによって、隙間がなくなり水の侵入を防いでいます。
雨に強いと言うのはこの製法故のことです。
エイジングサンプル
チーニーのInstagramからいくつかピックアップしました。
やはり履き込まれたケンゴンはかっこいいですね。
履き皺が入ることでより無骨さ、男らしさが増します。
ケンゴンはきれいに履くというよりは、適当に履いていくのがおすすめ。天候気にせずガシガシ履いて、汚れていっても様になります。
グレインレザーで傷も目立ちにくいのでハードに使うくらいでもOK。
やれていく姿を楽しみましょう。
そしてたまにはお手入れをしてあげて愛でてあげると愛着は増していきます。
革靴を育てる感じで履いてみてはいかがでしょうか。
ケンゴンはこんな人におすすめ
ここまで見てくると、ケンゴンはアウトドアテイストの強い靴だというのがわかります。
そのため、かっちりしたスーツスタイルには合わせづらいと思います。ドレスコードの厳しい職種ですと履けないのではないでしょうか。
どちらかと言えばカジュアルスタイルにマッチします。ミリタリー系のアイテムとも相性が良さそうですし、ジーパンとも良さそうです。
雨に強いですので、雨用に持っておくのもいいと思います。雨専用ですと持ったいないので、雨でも大丈夫な革靴として履いていくのがいいと思います。
特に梅雨のシーズンは活躍しそうです。しかし、雨に濡れたあとはメンテナンスを忘れずにしておきましょう。
そして、なんといってもケンゴンはエイジングのしがいがある靴ではないでしょうか。長く履ける靴だからこそ、10年、20年、30年とエイジングしていく姿が見れるのはいいです。
ケンゴンの購入方法
BRITISH MADEで購入する
チーニーの正規取扱店である「BRITISH MADE」
名前の通り、英国ブランドを取り扱うショップです。
東京、名古屋、大阪などに店舗があるようですのでお近くの方は是非行ってみてください。オンラインストアもありますので、そちらで購入もできます。
\ 年会費6,000円で各種特典が受けられる /
またオンラインで購入する際はサイズ感やフィット感で迷われる方も多いと思います。
そんな方のためにBRITISH MADEでは…
- 足型計測用紙
- フィッティングサンプルの貸し出し
これらを無料サービスしています。
オンラインで購入を検討している方は是非ともご利用ください。
まとめ
チーニーのケンゴンはいかがだったでしょうか。
カントリーコレクションに属するだけあって、アウトドアテイストが強めの靴に仕上がっています。
革靴といえばビジネスシューズに代表されるようなシュッとしたデザインだけを思い浮かべている方には新鮮に映ったのではないでしょうか。
ケンゴンはビジネスに履けるかといったら微妙ですが、カジュアルな服装にはベストマッチします。
特に30代以降の方は、カジュアルスタイルでもきちんとしたファッションをしたくなるはず。そんな時に足元を革靴にするだけできれいめになります。
ケンゴンは無骨な印象はありますが、根本は革靴。ドレスアイテムの一つですので、カジュアルスタイルのドレスアップアイテムとして活躍してくれます。
いつもはスニーカーを履いている方は、革靴に替えるだけで印象がガラッと変わります。ぜひともお試しください。
また、ケンゴンは経年変化も楽しめる革靴です。10年以上は確実に履けるので革靴を育てる気持ちで購入しても良いと思います。
ということで今回はこの辺で。
コメント