寒い冬に欠かせないのがダウンジャケット。
さまざまなブランドからいろいろなダウンジャケットが展開されています。正直どれも同じに見える人もいると思います。
防寒着として考えるのであれば、ダウンはコスパかいいのを選びたいもの。
じゃどれがいいの?
と問われれば、答えは簡単。
ユニクロです。
今回はそんなユニクロのダウンを徹底解説していきます。
ダウン選びの参考にしてください。
ユニクロのダウンっていいの?
まず疑問に思うのが、「そもそもユニクロのダウンっていいの?」ってこと。
それにお答えすると…
ユニクロのダウンは素晴らしいです
私は元アウトドアショップ店員。冬は多くのダウンを見て、お客さんに勧めてきました。
正直タウンユースで使うなら、ユニクロのダウンで十分です。
なぜ十分なのか?
その理由は品質にあります。
ユニクロで使われているダウンは…
640FP
FPとは、ダウンの品質を表す単位。詳しくは下記の記事で解説しています。
一般に600FPを超えると良質なダウンとして評価されます。ちなみにあの有名なカナダグースが使用しているダウンは625FPです。FPで見れば10万円クラスのブランドと同等です。
もちろん深掘りしていくともっと高品質なダウンは存在し、1000FPまであります。ここまで来ると完全にオーバースペック。極限下のアウトドア用途で使うモノです。タウンユースでは必要ありません。
ということで、ユニクロダウンの品質の良さがわかったと思います。
ではここからユニクロダウンを語る上で必須な3つのシリーズを紹介します。
それが…
- ウルトラライトダウン
- シームレスダウン
- ハイブリッドダウン
この3つのシリーズがユニクロダウンのメイン。
今回はこの3つシリーズを解説していき、おすすめモデルなどをお教えします。
ウルトラライトダウン
ユニクロダウンを一際有名にさせたシリーズと言っても過言ではないのが…
ウルトラライトダウン
名前からもわかるように…
超軽いダウンです。
このシリーズのモデルの平均重量が235g。
だいたいスマホ2つよりも軽いです。モデルによってはスマホ1つ分の重さ。
軽すぎて「ほんとに暖かいの?」と思われるかもしれませんが、暖かさもあります。その秘密が冒頭でも語ったダウンの質です。
FPの数値が高い方が暖かい空気を溜め込みやすくなります。そのため軽くても暖かい空気を溜め込み保温性を高めてくれます。
ウルトラライトダウンは重ね着しても嵩張らないため、上から防風性のあるアウターを羽織るだけで、都心部であれば十分な保温性があります。
今あるアウターにプラスして着れるので、お気に入りのアウターに保温性を足したい時に便利です。
そんなウルトラライトダウンのラインナップは以下の通り。
ダウンでも定番のベスト、ジャケット、パーカーの他、カーディガンタイプのジャケットもあります。
個人的なイチオシのアイテムはこのカーディガンタイプのジャケットとベストです。インナーダウンとして使い勝手は抜群です。
ウルトラライトダウンコンパクトジャケット
インナーダウンといえば今や市民権を得た冬の定番アイテムです。
そんなインナーダウンの元祖はユニクロ…
ではなく日本のアウトドアブランドモンベルです。
対してユニクロのインナーダウンは…
4,990円
モンベルに比べると約半額の値段。インナーダウンの元祖はモンベルでも、「それを広めたのはユニクロでは⁉︎」と思わせる値段。
半分の価格だからと言って品質も半分かと言われたら決してそうではありません。ユニクロダウンでも640FPの良質なダウンです。
そして、ユニクロのインナーダウンがいい点は、より日常使いに適したデザインになっていることです。
表面生地は光沢を抑えたマットな質感。そして首元はVネックにすることもできます。
これは素晴らしいアイデア。ジャケットを着た時でも目立ちにくいです。
日常着のインナーダウンとしてはモンベルよりも優れています。
スペック重視ならモンベル。
日常使いならユニクロ。
こんな感じで選ばれるのがいいと思います。
さらにベストもおすすめ。
価格は3,990円
袖がない分1,000円安いです。
袖がないことで保温性は若干劣るものの、重ね着した時に腕が圧迫されません。タイトなジャケットを着ても大丈夫です。
重ね着専用として携帯していてもいいですね。
シームレスダウン
シームレスダウン。
言葉の通り…
シームレス
縫い目がないのが特徴です。
縫い目がないと何がいいのか?
それは…
羽抜け防止と耐水性にいいのです。
ダウンジャケットというのは基本的にダウンの偏りがないよう空間が分けられています。いわゆるキルティングです。
一般的にキルティングは縫われています。しかし、縫うということは生地に穴を開けること。その穴からダウンが抜け出ることもありますし、水が入ってくることもあります。
ダウンが抜ければ保温性は低下しますし、水に濡れてもダウンは保温性が低下します。
ではそれを防止するにはどうすればいいか?
それがシームレスなのです。
ユニクロでは生地同士を圧着することでシームレスを実現しています。縫い目がないことで羽抜け防止、耐水性が向上します。完全防水になるわけではないのでその点は注意が必要です。
さらに縫い目がないことで見た目もスッキリとした印象がでます。ダウン特有のモコモコ感も少なくなり、都会的なスポーティーさがあります。
ユニクロの新作ではシームレスに加え、「3Dカット」による動きやすさも向上しています。
立体設計により肩周りの動きやすさが向上しています。アクティブに使いたい方には嬉しい改良ではないでしょうか。
シームレスダウンのモデルは2型。
パーカーとロングコート。
おすすめは使い勝手のいいパーカーです。詳細を見ていきましょう。
シームレスダウンパーカー
シームレスダウンと聞くともう一つ有名なブランドがあります
それが…
デサントオルテライン
シームレスダウンを全面に押し出しているブランド。細部まで作り込まれたディティールは他ブランドを圧倒します。しかし、こだわりが強すぎるためか、値段が…
10万円前後
そのため、簡単には手に入れられません。
デサントに対してユニクロのシームレスダウンは…
14,900円
デサントに比べると約1/7くらいです。
デサントがユニクロの7倍優れているかというと…
これは意外と難しい問題。
デサントの造り込みは確かに7倍の価値がある気もします。しかし、それはモノに対してこだわりを持っている人が感じることです。一般的に見たら、そこまで違わないように感じるかと思います。
暖かさがあり日常使いで十分な機能を有しているモノを選ぶのであればユニクロで満足できます。
これにハイスペックを追加したいならデサントを選ぶべきです。
シームレスダウンは見た目もスタイリッシュなので、モダンな雰囲気があります。どんなコーデにも溶け込んでくれます。どれがいいか悩んでいる方は、まずはこれがおすすめです。
ハイブリッドダウン
ダウンと中綿(化学繊維)を組み合わせたハイブリッド構造。
それが…
ハイブリッドダウンです。
そしてユニクロのハイブリッドダウンの特徴は吸湿発熱中綿を使っているところです。
高品質なダウンというのは少ない量でも暖かいですが、水に濡れると乾きにくく保温性が著しく低下します。水に濡れると聞くと雨で濡れることをイメージしがちですが、濡れるのは何も雨だけではありません。
体からでる汗や蒸れによる水蒸気でもダウンは濡れてしまいます。ダウンは暖かい一方で暑さによって汗をかき、それがダウンを濡らして保温性を低下させてしまうかもしれません。
そんな弱点を持つダウンの特徴を軽減したのが、ユニクロのハイブリッド構造です。
体の中心はダウンを用いて保温性を高めています。
そして、腕や袖周りに吸湿発熱中綿を採用し、水蒸気を吸湿。さらに発熱することで暖かさを増します。ヒートテックも吸湿発熱素材として有名です。そのノウハウがあるからこその発想ではないでしょうか。
中綿を使っていることで保温性が心配な方もいるかもしれませんが、タウンユースとして使うのであれば、むしろハイブリッドダウンの方がちょうどいい暖かさとして向いていると思います。
そしてタウンユースとして向いている理由がもう一つ。
それが表面生地とデザインです。
ユニクロのハイブリッドダウンは表地に耐久撥水性のある素材を使っています。これによって、ダウンの天敵である雨を防いでくれます。
また、キルティングが見えないデザインですのでオンオフで使うことができます。マットな質感も街着として使いやすものになっています。
さらにコートタイプもあります。
こちらはポケットが目立たないデザインとなっているのでよりスッキリしています。着丈も長いのでジャケットの裾も隠れます。ビジネスでも兼用して使うことができます。
そして2020AWでは、+Jコレクションからハイブリッドダウンが展開されています。高機能に加え、デザイン性が加わったモデルは目が離せません。
「+J」のハイブリッドダウン
これが+Jで展開されているハイブリッドダウンです。
インラインで展開されているものとはポケットのデザインが異なります。より洗練された雰囲気で都会的な印象を持ちます。胸ポケットはなく、スッキリとしています。
またサイズはオーバーサイズということで昨今のトレンドも取り入れられています。
モデルさんが着るとこんな感じ。
機能性とデザイン性に優れたモデルですので、これは要チェックです。
まとめ
ユニクロのダウンはいかがだったでしょうか。
- ウルトラライトダウン
- シームレスダウン
- ハイブリッドダウン
どれも特徴があります。どういった用途で使いたいのかを考え選ぶといいと思います。
ウルトラライトダウンならインナーとして。
シームレスダウンはスポーティライクなファッションとして。
ハイブリッドダウンはオンオフ兼用として。
一例ではありますが、このような選び方ができます。価格はモデルにもよりますが、15,000円以内に収まっています。
良質なダウンジャケットとしてはお手頃な価格。他ブランドと比べてもコスパはいいです。
防寒着として考えるのであれば、ユニクロが最もおすすめです。
また、防寒着にプラスして、ファッション性やこだわりを求める方は下記の記事でいくつかのブランドを紹介しています。そちらをご覧ください。
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