はじめに
短時間で革靴ブランドのことを知る…
「さくっと〇〇紹介」シリーズです。
今回はParabootについて紹介していきます。
Parabootの歴史
1908年にフランス東部の町イゾーで小さな靴工房から始まりました。
1926年、創業者のRemyはアメリカへ行き、アメリカ人が履いていたラバーブーツに目を付け、ラテックスやゴムと呼ばれる新素材を見出します。そして1927年、Parabootの名前を商標登録しました。
「Paraboot」は、ラテックスを輸入するアマゾンの港「Para」とアメリカで発見したラバーブーツの「boot」を合わせた名前です。
そこから何やかんやあって今に至ります。
ラバーソールのこだわり
Parabootは革靴ブランドの中で唯一、自社でソールを作っているブランドです。
一口にラバーソールと言ってもParabootではいくつかの種類があります。
代表的なものを3つ紹介します。
それが…
- テックスソール
- グリフソール
- マルシェソール
これらはParabootの人気モデルに採用されているソールです。
どんなモデルに?
というのを見ていきましょう。
テックスソール
テックスソールを使った代表的なモデルは…
シャンボード
特徴的なのはコルクの代わりにゴム製のフィンとシャンクになっています。そうすることで、ゴムの持つクッション性を最大限に活かしているようなソールです。履いてみると確かにクッション性はいいです。
まるでスニーカーみたい
というのも言い過ぎでは無いくらいのクッション性です。
グリフソール
グリフソールが使われている代表的なモデルは…
アヴィニョン
フランス本国で人気のモデル
ソールパターンがギザギザしているのが特徴的。これによってグリップ力が増し、濡れた路面でも快適に歩けます。
また厚みも少し抑えられているので、セミドレスラインのモデルに採用されています。
マルシェソール
マルシェソールが使われている代表的なモデルは…
ミカエル
チロリアンシューズ
ソールパターンも面白く、真ん中の突起から放射状に広がっていくようなパターンです。これによって衝撃を分散するそうな。
さらに厚みもあるので、ミカエルのようなアウトドアライクなモデルとの相性がいいソールです。
Parabootの特徴は雨に強い
皆さんは聞いたことがあるでしょうか。
Parabootは雨に強い。だから雨の日でも問題なく履ける。
そうなんです。Parabootは雨に強いんです。
その秘密は…
素材と製法です。
素材
Parabootではいろんなレザーを取り扱っていますが、その中でも有名なのが…
リスレザー
動物のリスじゃないですよ
これはオイルが含まれたレザーです。オイルが含まれていることで、独特の光沢があり、さらに雨を弾きやすく通しにくい性質があります。
この革が雨にも強い所以でもあります。
でもほっとくと白っぽくなります
こんな感じで白くなります。
カビじゃないですよ
これはオイルが浮き出た状態でブルームと言います。ブラッシングをすれば消えるのでご安心を。
製法
Parabootの製法の中にノルヴェージャン製法があります。
登山靴にも使われる製法で、早い話が水が入りにくい堅牢な製法です。
説明が難しいので端折りますが、この製法によって水が侵入しにくくなります。実際に私も雨の中何度も履いたことがありますが、水が入ってきたことは一度もありません。
ちなみにソール交換も可能なので、長く履ける製法でもあります。
おすすめモデル
Parabootの特徴もわかったところで、おすすめモデルを紹介します。
たぶん知ってる方も多いと思いますけど…
シャンボード
Parabootを語る上で欠かせないのがこのモデル…
シャンボード ←詳細はクリック
やっぱりフォルムがいいですよね。このUチップ。革靴のシャープな印象とは違う、ぽってりとした印象を持つデザインです。
でも意外と細めのラストをしています。なので、カジュアル過ぎずって感じでいろんな服装に合わせやすいモデルです。
フィッテイングが難しいので、買うときは試着が必須です。
アヴィニョン
フランス本国で人気とされるのが…
アヴィニョン ←詳細はクリック
こちらはスプリットトゥになっています。シャンボードに比べて、よりドレス感が強まったモデルです。でも、ドレス過ぎない絶妙なバランスのデザインです。
ラストは少し幅広で甲が低めに設計されているので、シャンボードよりもフィットする人が多いです。
少なくとも私はシャンボードよりアヴィニョンの方がフィットしています
シャンボードより履いている人も少ない印象なので、他の人と同じは嫌だと思う方にはおすすめです。もちろんデザインが好きな方にもおすすめ。
ミカエル
チロリアンシューズの…
ミカエル
昔の登山靴のデザインです。アウトドアテイスト強めです。アウトドア好きにはハマりやすいモデルです。
甲の部分のモカ縫いがやはり特徴的。靴紐をきゅっと縛ると独特な形状になります。
最初は「んっ」と思ったデザインも今では魅力的に感じます。いろんな革靴を見て、見て、見て、そしてやっとミカエルいいじゃんって思ってます。ミカエル好きの方には申し訳ないですが…
ウィリアム
ダブルモンクストラップの…
ウィリアム
あのJOHN LOBBのOEMとして作っていたのがこのウィリアムと言われているとかいないとか。
信じるか信じないかはあなた次第です
そして生産終了後、パラブーツ青山店が2001年に復活させたモデルです。日本のParaboot愛が感じられます。
やはりウィリアムの特徴はダブルモンクとラバーソールのボリューム感たっぷりのシルエット。これは唯一無二のシルエットじゃないでしょうか。
もう細かいことは考えず、このシルエットが気に入ったら手に入れましょう。
他にも魅力的なモデルがあります
Parabootは他にもモデルがたくさんあります。ここでは全部書ききれないので、下記の記事でおすすめモデルを紹介しています。よろしければご覧ください。
Parabootの魅力
Parabootの魅力といったら…
堅牢性
これです。
他の革靴ブランドに比べアウトドアテイストが強いです。その決め手は、ノルヴェージャン製法とラバーソールです。
両方とも登山靴にも使われているもの。これをドレスシューズに落とし込んでるのがいいですね。
そしてParabootといったらジーンズとの相性も抜群です。特にリゾルトとの相性は最高。
ジーンズというガジュアルアイテムに革靴というドレスアイテムを持ってくる。これがおしゃれっていうものです。
しかも、リゾルトは細めのジーンズできれい目。Parabootはボリューム感がありガジュアル目の革靴。このバランスもおしゃれのポイントだと思ってます。
これが私のおしゃれ観です
共感してくれたら幸いです。
価格
革靴は日本と海外で価格が違います。
ここでは日本の販売価格を見ていきましょう。
モデルによって販売価格は異なりますが、先ほど紹介した4つのモデルは…
70,000円〜77,000円くらいです。
これ以外にも3万円前後で買えるモデルもありますが、製法などが異なります。
そしてこれはあくまでも日本の販売定価です。
楽天などを探しますとおそらく並行輸入品として、7万円以下で販売されています。
シャンボードだとだいたい5万円前後で販売されています。自分のサイズが分かっていれば、オンラインストアで買うことをおすすめします。
まとめ
さくっとParabootを紹介しましたがいかがだったでしょうか。
Parabootは…
- 自社製のオリジナルラバーソール
- 雨に強い素材と製法
- 堅牢な作りで長く履ける
- ちょっと高い
と言った魅力満載の革靴ブランドです。
雑誌でもよく取り上げられる有名ブランドです。そのためすでに知っている情報も多かったのではないでしょうか。その中にも初めて知ったことや役に立つ情報があったら幸いです。
私自身もParabootを所有しています。デザイン、履き心地、とてもいい靴です。まだ手にしていない方は是非とも手に入れてください。
ということで今回はこの辺で
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