はじめに
今回は私が初めて買った機械式の腕時計を紹介します。
日本の時計ブランドであるSEIKOの機械式腕時計で、初めての機械式としてとてもおすすめです。海外でも人気のあるモデルでYouTubeで検索すると外国の方が多くのレビュー動画をアップしています。
そんな機械式の腕時計ですが、値段もお手頃。機械式というと数十万円を想像すると思いますが、今回紹介するモデルは10万円以下。というか5万円以下です。
現在では生産していないようですが、見つけたら即買い間違いなしの1本です。
では早速みていきましょう。
目次
セイコー SARB033レビュー
日本の時計ブランドといえば、やはり…
SEIKO(セイコー)です。
セイコーでは様々なラインがあります。
- ASTRON
- PROSPEC
- PRESERGE
- SEIKO5
などなど。
そんな中で今回紹介するモデルは…
セイコー・メカニカルというシリーズのものになります。残念ながら現在このシリーズは無くなってしまいました。
そして今回紹介するモデルはメカニカルシリーズの中でプアマンズグランドセイコーと呼ばれるSARBシリーズの一つです。
こちらがメカニカルシリーズの…
SARB033です。
どうでしょうかこの見た目。高級感があると思いませんか?
こちらはグランドセイコーです。
写真で見る限りだと非常に似ていますね。実物を見ると質感や仕上げなど高級感の違いを感じますが…
この見た目がプアマンズグランドセイコーと言われる所以です。
そして価格が驚きです。
価格はなんと…
定価で…
45,000円
実質販売価格は…
なんと…
3万円前後
機械式の腕時計でこの価格はコスパがいいとしか言いようがありません。
なぜコスパがいいと言えるのか?ディティールを見ていけばその理由がわかります。
では詳細を見ていきましょう。
デザイン

黒文字盤に3つの針、そして3時位置に日付表示のあるシンプルなデザインです。
ケース径は38.5mmとデカ厚時計に慣れている方だと小さく感じると思います。しかし、これくらいのサイズが日本人の腕によく馴染むと思います。
シンプルなデザインはスーツに限らずカジュアルでも使え、オンオフ関わらずつけられます。
ケースとベルトの素材はステンレス。そして、風防はサファイアガラスです。耐久性や質感も悪くありません。
この質感の時計が3万円台で買えるとは…
10万円オーバーの時計と見比べても何ら遜色はありません。

近づいて見るとこんな感じ。
6年前くらいに購入したの、少し擦り傷などがあります。
時針、分針の大きさもいいですね。ここには塗料が塗られているので暗くなると光ります。暗い場所でも視認性は良好です。
文字盤上部にはSEIKOの文字、下部にはAutomatic 23JEWELSと書かれており、自動巻きの機械式であることがわかります。

竜頭にはSのマークが刻印されています。細かなディティールですが、こう言ったところにブランドのこだわりが見られます。
ケースは少し湾曲しており、腕につけたときのつけ心地がいいです。
ムーブメント (6R15)

シースルーバックとなっており、ムーブメントを見ることができます。
特にムーブメントの構造がすごいわけではありませんが、メカメカしいものを男性は見たいものです。おそらくこのモデルは初めての機械式時計として手に入れる方も多いと思うので、中の構造が見れるのは興奮します。
実際私も初めての機械式がこの時計でしたので、最初の頃はよく見ていました。
そしてこちらのムーブメントの種類は…

6R15Cとなります。
6R系のムーブメントはセイコーの中ではミドルグレードに位置するムーブメントです。
現行のモデルですと、10万円オーバーのモデルに採用されているムーブメントです。
こちらのモデルでは6R15Cで現行モデルは6R15Dです。最後のアルファベットがDのものが最新のものです。
6R15Dのカタログスペックを引用すると…
- 精度は日差+25秒~-15秒
- パワーリザーブは最大巻き上げで50時間
となっています。
優秀すぎます。これで3万円台とは。実際20万円台の腕時計でもこのムーブメントに劣るものもあると思います。
セイコーでは6R系のムーブメントの他に4R系のムーブメントがあります。
4R系は基本的に10万円以下のモデルに採用されています。海外で人気のあるSEIKO5は4R系のムーブメントです。またセイコー以外の他社ブランドでも使われています。その時はNH35と呼ばれています。
普通であれば、3万円台で買えるSARB033は4R系のムーブメントが搭載されるのが妥当だと思いますが、実際は10万円オーバーで使われる6R系のムーブメントです。これはコスパがいいとしか言いようがありません。
また、体感としても6R15の精度はいいと思います。数週間使っていると、ちょっとズレているなと気づくくらいです。機械式ですので、そこまで精度を気にしてはいませんが、体感的に精度が高いのは嬉しいものです。他の方のレビューなどでは±10秒以内の精度を叩き出すものもあるようです。すごいですね。
着用イメージ
着用するとこんな感じです。
38.5mmですので、そこまで大きくはありません。日本人の手首には収まりがいいサイズだと思います。デカ厚時計が好きな方にはもの足りなさがありそうです。
主張しすぎないデザインですので、オンオフのどちらのスタイルでも着用できます。写真ではカジュアルスタイルにつけてますが、違和感はないと思います。見ようによってはロレックスのエクスプローラーにも見えないことはないと思います…(言い過ぎかもしれません)
このようにベルトを付け替えると雰囲気もガラッと変わります。
ここでは黒の革ベルトをつけてみました。クラシック感が漂うような感じで、スーツスタイルなどにマッチすると思います。
ラグ幅は20mmと標準的な幅ですので、お持ちの時計のベルトと互換性があるかもしれません。雰囲気を変えてみたいときには是非お試しください。
どこで買えるの?
ここまで見てくるとだんだんと欲しくなってきましたか?
しかし、残念なお知らせがあります。こちらのSARB033は現在生産されていません。
私はAmazonで購入しましたが、現在は在庫切れです。ですが、風の噂ではたまに入荷されるようです。どういったカラクリなのかはわかりませんが、入荷されることがあるそうです。是非ともチェックしてみてください。(白文字盤のSARB035は在庫があるようです)
新品で買えない場合は中古市場を探して見るのもいいですね。私は6年ほど使っていますが、目立ったトラブルはありません。そのため、中古で購入してもすぐ壊れる事はないと思います。
また機械式の場合はオーバーホールもできますので、それを利用するのもいいですね。ですが、オーバーホールは時間もお金もかかるので、もしかしたら高く付くかもしれません。
といことで、現行モデルでSARB033に近いものを探してみましょう。
いわゆる後継機ってやつです。
本当に後継機かはわかりませんが、ここでは後継機機とします。
SARB033と同じく6R系ムーブメントを使っているものと5万円前後のものを紹介します。
【SARB033後継機】6R系ムーブメントを使ったモデル
SARX057
ケース材質 | チタン |
ケース径 | 40.8mm |
ガラス材質 | サファイアガラス |
ムーブメント | 6R15 |
その他 | シースルーバック |
見た目はSARB033とほぼ同じです。そしてムーブメントは同じです。
デザインの違いはほとんどありませんが、違いとしては針のデザインと文字盤の文字、材質があります。
SARX057の針は全て金属で塗料が塗られていません。暗い場所では光りません。
文字盤にはPRESAGEと書かれています。このことからPRESAGEのシリーズであることがわかります。
材質はチタンが使われており、SARB033のステンレススチールとは大きく異なる点です。
チタンは強度、耐食性、軽量性に優れている素材です。腕時計は結構ぶつけることが多いですので強度が必要です。また、手を洗ったりする際に水や石鹸などがつきます。その際も耐食性があるので色が変わったり錆びたりはしません。軽さもあるので、腕につけやすくなります。私は少し重みがある方が好きですが…
また、チタンは人体への親和性があり、金属アレルギーを引き起こさない金属となります。金属アレルギーでアクセサリー類がつけられない方にはこちらのモデルをお勧めします。
そしてチタンというと高価なイメージを持たれるかと思いますが、実はチタン自体は安価です。しかし、強度があるため加工が難しく製品にする際に高くなります。
そのためこちらのモデルは定価で…
143,000円となります。
実質販売価格は11万円ほどです。
SARB033の定価と比べると3倍近くの差があります。SARB033のコスパの良さが再確認できます。
SARX035
ケース材質 | ステンレススチール |
ケース径 | 40.8mm |
ガラス材質 | サファイアガラス |
ムーブメント | 6R15 |
その他 | シースルーバック |
こちらもSARB033とよく似たデザインのモデル。ムーブメントは同じく6R15。
さらにケースの材質もステンレスで同じです。
異なる点は針のデザインとケース径です。
SARB033のケース径が38.5mmに対して、SARX035は40.8mmとなります。
一回りほど大きいため、ボリューム感が物足りなかった方にはおすすめです。現代的なケースサイズだと思います。
価格は定価で…
11万円
実質販売価格は9万円前後です。
SARB033の定価の2倍ほどです。比較すると高く感じますが、材質や素材を考えると妥当な値段だと思います。
【SARB033後継機】5万円前後のモデル
SARY149
ケース材質 | ステンレス |
ケース径 | 38.3mm |
ガラス材質 | デュアルカーブサファイア |
ムーブメント | 4R35 |
その他 | シースルーバック |
定価が60,500円のモデルです。実質販売価格ですと4万円前後です。
ケース材質はSARB033と同じくステンレス。ケース径もほぼ同じです。
異なる点は針の形状とムーブメントです。
針は少し丸っこくなっています。これはちょっと好みがわかれそうですね。
ムーブメントは4R35。機械式ではありますが、6R系のムーブメントの下位といった感じです。
SARB033と比べてしまうと少し高い感じがしますが、現行モデルで5万円以下で選ぶとなるとムーブメントは4R系となってしまいます。
SZSB012
ケース材質 | ステンレス |
ケース径 | 39.9mm |
ガラス材質 | ハードレックス |
ムーブメント | 4R35 |
その他 | シースルーバック |
こちらはネット流通限定モデルです。
価格は定価で52,800円
実質販売価格は…
4万円前後です。
SARB033に非常に似ています。デザイン的な違いとしては、SSB012には竜頭ガードが付いているところです。竜頭ガードがつくことで誤作動を防ぐことができます。実際なくても誤作動した事はほとんどありませんが…。デザイン的にアクセントになっていいとは思います。
ムーブメントは4R35。この価格帯ではやはり4R系のムーブメントになります。
ムーブメントの事は気にせずデザインの好みで選ぶ事をお勧めします。
まとめ
セイコーSARB033はいかがだったでしょうか。
ちなみにSARB035という文字盤が白のモデルもあります。色展開は黒か白です。
5万円以下の機械式腕時計としては優秀なモデルです。海外ではとても人気のあるモデルでInstagramやYouTubeで検索するとロレックスと比較しているものもあります。5万円以下の時計が数十万数百万円の時計と比較されるなんてすごいですね。
デザインはとてもシンプルで流行に流されずつけることができます。私はアウトドア系の腕時計をつけていた時期もありましたが、最近はまたSARB033の良さを再確認し、つけたりします。
購入から6年ほど経っていますが、目立ったトラブルはありません。メンテナンスとしては一度だけ時計店で精度を調整してもらったくらいです。1年以上使っていなかった期間があったので少し精度が悪かったためです。
これからも、つけたりつけなかったりしながら使っていきます。壊れない限り手放す事はないと思います。廃盤にもなっていますし、手放したら2度と手に入らないかもしれませんしね。
ということで今回はセイコーの機械式時計でした。
今回はこの辺で