- パラブーツの経年変化が見たい
- 履き心地がどう変わるのか知りたい
革靴の醍醐味は経年変化。新品の時よりも履き込んでいった姿は最高にかっこいいです。
この記事では1年ほど履いたパラブーツのアヴィニョンの経年変化を紹介します。
履き心地の変化も紹介するので、アヴィニョンを購入検討している方はぜひ参考にしてください。
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パラブーツのアヴィニョン
パラブーツは1908年創業の革靴ブランド。フランスのブランドで登山靴などのアウトドアシューズなども製造しています。
そして、パラブーツと聞くと真っ先に思い浮かぶのがシャンボード。
だけど今回見ていくのはシャンボードではなく…
アヴィニョンです。
上の写真は新品未使用状態です。私のアヴィニョンの新品時の写真がなくパラブーツのHPから拝借しました。
基本情報として…
- 素材:リスレザー(オイルドレザー)
- ソール:グリフソール(ラバーソール)
- 製法:ノルヴェージャン製法
となります。
また、デザインはUチップで先端にステッチのあるスプリットトゥとなっています。エプロンフロントとも呼ばれたりします。このデザインがシャンボードとは異なる点です。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
アヴィニョンのレビューを見る
アヴィニョンのエイジング
ここからはアヴィニョンのエイジングを見ていきましょう。
ということで、まずは外観のエイジングを見ていきましょう。
比較のためパラブーツHPから新品のアヴィニョンの写真と併せて見ていきます。
外観のエイジング
写真の出典:パラブーツHPより
履き皺
上が新品、下が1年履いたアヴィニョンです。
撮影環境が違うため、質感が違うのは当然ですが…
大きく異なるのは履き皺です。
もう少し近づいて見ましょう。
上品さに欠けるような履き皺ですが、無骨さのあるアヴィニョンならこの大胆な皺の方が似合っている気がします。ガシガシ履いてヤレた感じを楽しむのがアヴィニョン、そしてパラブーツを履く楽しみではないでしょうか。
上から
上から見るとこんな感じです。
私としては履き皺が入ることで男らしさが増しているように感じます。履き皺がない状態ですと、どことなく上品な感じがします。
やはり革靴は履いてなんぼ。エイジングすることでカッコよくなっていきます。
後ろ
後ろから見るとあまり違いは現れていません。
単純にこの後ろ姿が好きです。
白い糸のため、お手入れしていくうちにクリームが付着して黒っぽく汚れていきます。もちろん気をつければいいのですが、私はそこまで気にしていないので写真で見てもわかる通り、少し汚れています。この辺も経年変化と捉えています。あまり気を使わず使っています。
アウトソール
アヴィニョンはグリフソールと呼ばれるラバーソールが使われています。
ソールパターンがギザギザしているのが特徴的です。
そして、1年履いたにもかかわらず、あまりすり減っていません。耐久性・耐摩耗性がります。また、ラバーソールのため、雨の日に履いても大丈夫です。滑ることも少ないですし、水が染み込んでくることもありません。レザーソールだと滑ったり、水が染み込んできたりします。
この辺は自社でソールを作っているパラブーツだけあって、こだわっているところではないでしょうか。
またヒールにも注目すると…
ヒールはほとんど減っていません。1年履いているにもかかわらず。
グリフソールはソールが一体構造となっているため、トップリフト(踵だけ)の交換ができません。つまり、ソール交換はオールソール交換になります。踵だけすり減るのが早いと、オールソールする羽目になります。
ですが、ここはさすがパラブーツ。あまりすり減らない耐久性があります。
もしかしたら、歩き方や頻度によっても違うかもしれませんが、私のアヴィニョンの場合はあまり減っていませんでした。
その他
パラーブーツといえば、この緑のタグではないでしょうか。
私はお手入れの際にマスキングなどはしていませんが、このようにほとんど汚れていません。まぁ汚れてもいいかなって感じでお手入れしています。
履き心地の変化
こちらのアヴィニョンはタイトフィットで購入しました。
サイズはuk5.5です。
しかし…
ちょっとミスった気がします。
というのは、あまり馴染まない感じがします。
革靴は製法によってインソールが沈み込みます。グッドイヤー製法は特にそうです。ミッドソールにコルクが入っているため、コルクが沈み、最初は硬いですがだんだんと自分の足型にフィットしていきます。それに伴ってサイズ感も変わります。
アヴィニョンはノルヴェージャン製法です。こちらもグッドイヤー製法に似ています。より防水性が増すような作りになっています。コルクも入っているため、沈み込みもあります。
そのため、サイズ感が購入当初とそこまで変わりません。
次に革。アヴィニョンの革はリスレザーと呼ばれるオイルが含まれた革です。オイルが含まれた革は水に強く、独特の艶感があります。そのため、雨の日にも履け、お手入れしなくてもそれなりに艶やかな感じがあります。
アヴィニョンの革は結構厚みがあり、しっかりしている感じがあります。丈夫って感じです。しかし、この丈夫さが馴染みの悪さの原因かもしれません。
タイトフィットのアヴィニョンは長時間歩いていると小指に違和感を覚え、次第に痛みへと変わります。革が柔らかくなればこの痛みも消えそうな感じです。革が馴染むまで時間がかかると思い我慢して履いていましたが、あまり変わりませんでした。1年じゃ足りないのかもしれません。
しかし、あることをしたことをきっかけに履き心地が変わりました。
それが…
ということで、履いてから1年のアヴィニョンの履き心地は「良くなった」けど「もう少し良くなってほしい」といった感じです。
デザイン性、機能性でとても気に入っているのでこれからもガンガン履いて馴染ませていきたいです。
汚れ落としについては下記の記事に詳しく書いていますので、まだ見ていない方はご覧ください。
まとめ
アヴィニョンのエイジングはいかがだったでしょうか。
黒色なので1年では、そこまで変わりが見えない感じでした。茶系の色の方が色が抜けたり濃くなったりと色によるエイジングがわかりやすいと思います。
といっても黒は黒のエイジングがあります。色は好みもありますのでどちらがいいってのはないですね。
しかし、アヴィニョンを履いていると他の色や素材も気になります。
リスレザーのカフェ
リスレザーのカフェという色。
私の持つアヴィニョンと素材が同じで色違いです。茶色はちょっと服装に合わせづらいこともありますが、私のようにカジュアルスタイルが多い人にはいい色味だと思います。そして、エイジングもいい具合に進みそうです。
無色か薄めのクリームで色抜けを楽しんだり、濃いめのクリームを塗って色むらを楽しんだりと。エイジングを楽しみたいならこの色味はいいですね。
ヌバック
ヌバックを使ったアヴィニョン。
ヌバックは革の銀面側(表面)を毛羽立てたもの。スエードは肉面側(裏面)を起毛させています。
これはヌバックのシャンボード。リゾルトのデザイナーである林さんの私物。
輝きはまるでコードバンのようです。育てがいのある素材です。
コードバン
アヴィニョンにもコードバンがあります。
オールデンと同じくホーウィン社のコードバンです。輝きはオールデンのコードバンと同じはずです。オールデンでは見ることのできない、厚みのあるラバーソールとの組み合わせはパラブーツだからできることです。しかし、コードバンは雨に弱いという弱点があるため、ラバーソールであっても雨の日には履けません。
でも、コードバンの輝きは魅力的。私もアヴィニョンではありませんがコードバンのパラブーツを持っています。やっぱコードバンはいいものですね。
コードバンのおすすめブランドをもっと見る
グレインレザー
グレインレザーというシボ革を使ったモデルです。
この凹凸がある感じんがいいですよね。上品な感じもします。これで傷に強いなら言うことなしです。
パラブーツをエイジングさせよう
アヴィニョンの中にも素材違いで何種類かあります。別注品などもあるため、ここで紹介していないものもあります。どの素材を手に入れてもエイジングが楽しめると思います。
皆さんもアヴィニョンを手に入れてエイジングさせましょう。パラブーツというとシャンボードを持っている人が多いので、アヴィニョンを育てていくのも楽しいと思います。
ということで、今回はこの辺で
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コメント
コメント一覧 (2件)
初めまして。いつも楽しく拝見させていただいております。
1点気になったのですが、アヴィニョンのソールにはコルクは入っているのでしょうか?私はシャンボードを所有していますが、シャンボードにはコルクが入っていません(少なくとも純正ソールの場合は)。アウトソールと一体型のラバーがついているので、コルクとは違って沈み込みはほぼありません。
アヴィニョンについては分からないですが、もしかしたら沈み込まないのはそれが要因かもしれませんね。
実際にソールを剥がして見たわけではないですが、アヴィニョンにはコルクが入ってるようです。(自分で調査した結果)
ですが、ラバーソールの柔軟性、弾力性のためか沈み込みをあまり感じません。
沈み込みが少ない分、最初のサイズ選びが重要な気がします。