今回は革靴の中でもローファーに注目して見ましょう。
ローファーってどんな種類があるの?
どんなブランドがあるの?
何を選べばいいの?
といった疑問にお答えし、おすすめのローファーを紹介していきます。
目次
ローファーとは?
革靴好きではなくとも、一度は聞いたことがあったり履いたことがあると思います。
最初に履くのは、学生時代でしょうか?
制服にローファー。
これがローファーを履くきっかけとなった方も多いのではないでしょうか。
そんなローファー、実はよく知らない方も多いと思います。なので、まずはローファーについて、簡単に解説していきましょう。
ローファーの意味
Loafer (ローファー)
意味:怠け者、サボり

えっ⁉︎
ローファーって怠け者って意味なの⁉︎
ローファーの語源は靴紐を結ばない「怠け者(Loafer)」がルーツであるという説もあります。
また、牛の待機場 「loaf」に由来するという説もあるようです。
ローファーの種類
ペニーローファー/コインローファー
甲の部分にある隙間にペニー(1セント硬貨)を挟んでいたことから、ペニーローファーやコインローファーと呼ばれています。

アイビースタイルには欠かせない靴です
ローファーと言われて、最初に頭に浮かぶのはこのデザインではないでしょうか。
タッセルローファー
甲の部分にタッセル(房飾り)がついているのが、このタッセルローファー。

アメリカでは弁護士の象徴と言われています
そして、タッセルローファーを最初に作ったのはアメリカのオールデン。現在では、オールデン以外のブランドでも展開があります。
ビットローファー
馬具の形をした金具が付いているものをビットローファーと呼びます。

グッチが最初に取り入れたデザインです
金具がつくことで、エレガントな見た目となります。
ヴァンプローファー/コブラヴァンプ
甲の部分に装飾などがないデザイン。
飾りのないものを「ヴァンプローファー」
甲にうねりのあるものを「コブラヴァンプ」
と呼びます。
うねりは甲のサイドにあるモカ縫いによってできます。シンプルなデザインながらもこのモカ縫いは存在感があります。
代表的なブランドはフローシャイムです。
おすすめのローファーブランド紹介
J.M.WESTON:ジェイエムウエストン

1891年創業。フランスを代表するブランドのひとつです。
ウエストンの中でもシグニチャーローファーはブランドの顔ともいえるモデルです。
シグニチャーローファー

1946年に誕生したこのローファー。誕生から変わらない製法で現在も作られています。
10万円を超えるようなローファーですが、ローファーの中では絶大な人気があります。
ウィズが豊富にあり、A〜Fの6種のウィズから自分に合ったものを選ぶことができます。足幅が広すぎる人や細すぎる人でもフィットするウィズが見つかるはずです。
ウエストンのフィッテングは万力締めなどとネガティブなイメージもありますが、それを乗り越えると他の革靴にはないフィット感を得ることができます。
Alden:オールデン

1884年創業。言わずと知れたアメリカのブランド。タッセルローファーの生みの親でもあります。
タッセルローファー / 563
タッセルローファーは1948年にオールデンによって作製されました。
甲の部分にタッセル(房飾り)がついていることからタッセルローファーと呼ばれています。
Aldenのタッセルローファーはアバディーンラストと呼ばれる細身のラストが使われています。細身のラストになることでエレガントさがあります。きれい目なファッションにマッチするモデルです。

お上品ですね
コインローファー / 986

オーソドックスなコインローファーのデザイン。
ローファー専用のラストであるバンラストが使われています。幅広のラストでもあるため、日本人の足型にもマッチしやすいモデルです。
986は定番のモデルですが、日本では日本専用に改良されたモデルがあります。履き口が狭くなっており、より甲の部分のフィット感が良くなっています。
さらに、モカ縫いは職人によるスキンステッチ。立体的で存在感があります。素材はコードバンで、コードバン特有の皺と光沢を楽しむことができます。
またラストによってコインローファーの雰囲気も変わります。私が所有するのはレイドンラストのローファー。下記でレビューしているのでご覧ください。
Crockett & Jones:クロケット&ジョーンズ

1879年創業。イギリスのノーザンプトンで誕生したブランド。
様々なブランドのOEMを手掛けていました。その時に培われた技術や柔軟性は高い評価を受けています。世界で1番多くのラストを持っているとも言われています。
Harvard
日本人の足型に合いやすい376ラストを採用。
さらに特徴的なのはアンラインド仕様。通常ライニング(裏地)が靴内部に貼られていますが、アンラインドはその裏地がありません。そのため、非常に柔らかな履き味となります。素足で履いても痛くなりにくいと思います。
しかもこちらのモデルはコードバンです。希少なコードバンを使いながらアンラインドはスペシャル仕様な感じがします。

レアカラーのコードバンもあるよ
Cavendish
こちらはタッセルローファー。
タッセルローファーと聞くとオールデンの名が思い浮かびますが、こちらのキャベンディッシュもそれに負けず劣らずの人気モデルです。
日本人に合うラスト。そして、丁寧な作り込みはイギリス靴らしいエレガントさがあります。
G.H.BASS:ジーエイチバス

1876年創業。アメリカで設立したブランドです。
あの有名なマイケルジャクソンも愛用していたローファーとして有名である。
LOGAN
バスのローファーはマッケイ製法で作られています。
マッケイ製法だと履き始めから、しなやかな履き心地。
素材はガラスレザーで雨にも強く、天候を気にせず、ガンガン履ける一足です。価格も他のブランドに比べると低価格なのも魅力。しかもアメリカ製ですからね。コスパがいいと思います。
LARSON
LOGANと異なる点はビーフロールの有無です。
ビーフロールとは、コインを挟む隙間の両サイドにビーフを紐で縛ったようなものが付いていることからそう呼ばれています。ビーフロールの有無で結構印象が変わると思います。ビーフロールがついた方がカジュアルな感じがあります。
Paraboot:パラブーツ

1908年創業。フランスのブランド。
特徴的なのは、名前の由来ともなっているラバーソール。

自社でアウトソールを生産している革靴ブランドはパラブーツだけなんだとか
REIMS
パラブーツの代名詞であるラバーソールを採用。
ローファーは華奢に見えがちですが、こちらのREIMSは厚みのあるソールを採用しているためボリューム感があります。
足元にボリュームを出したい時に映える一足です。

カジュアル使いにおすすめです
RAYMAR:レイマー
静岡県焼津市の靴ブランド。
価格は抑えようとも品質は落とさないという信念のもと、ハンドソーンウェルト製法とグッドイヤーウェルト製法でありながら3万円台(以下)で販売しています。

コスパがいいブランドです
Earnest

甲のモカ縫いとつま先にステッチが入ったスプリットトゥになっています。
製法はハンドソーンウェルト製法。ソールはヒドゥンチャネルで半カラス仕上げときれいな作りになっています。
また、革にはホーウィン社のシボ革。パティーヌ仕上げで独特なムラ感があります。

雰囲気が最高ですね
この仕様で33,000円とお求めやすい価格も魅力ですね。購入はヤフーショッピングの公式オンラインストアだけですのでご注意を。
JALAN SRIWIJAYA:ジャラン スリウァヤ

インドネシアのブランド。
コスパがいい革靴として知られています。ハンドソーンウェルト製法や有名タンナーの革を使いながらも3万円〜展開されているのが魅力です。
98589
見た目はジェイエムウエストンのようなローファー。
価格は1/3くらいと3万円台で購入可能です。3万円台で本格的なローファーであるため、最初の一足としておすすめです。
IUGEN:イウゲン

ローファーのみを展開している稀有なブランド。
定番のコインローファーから少し変わったローファーまであります。色気のあるローファーとなっており、きれい目なスタイルにマッチしやすいローファーです。
シングルモンクローファー
通常のシングルモンクとは少し違ったデザイン。
というのもローファーにストラップをつけたデザイン。カジュアル感のあるローファーですが、ストラップの金具がつくことで、上品さがでています。
スラックスなどきれい目なパンツに合わせるとシュッとした感じにまとまるはずです。
ビットローファー
甲に馬具を模した金具がつけられているのがビットローファー。
ドレススタイルにうまくマッチしてくれる一足です。カジュアルな服装をドレスアップさせるのにも有効です。
価格も3万円台なので、最初のビットローファーにおすすめです。
WHEEL ROBE: ウィールローブ

日本の浅草で作られる革靴。
アメリカンライクなフォルムとデザインが特徴。カジュアルでも使いやすです。
#15079 HEAVY STITCHING LOAFER
ボリューム感のあるローファー。
カジュアル感が強いのでジーンズなどとの相性が良さそうなモデルです。
そして、革にはクロムエクセルレザーが使われています。ブーツによく使われる革で、武骨な印象があります。
温度で柔らかさが変わったりと履き馴染みがいい革なので、履き心地も良さそうです。
MAKERS:メイカーズ

2009年に誕生した日本のブランド。
ホーウィン社のコードバンを使ったモデルを展開しています。履き心地の特化したラストもあり、 オールデンに似た雰囲気を持ちます。
Vチップローファー
ローファーは甲にモカ縫いが施されています。こちらはVチップの形状になっています。
通常のU字に施されたモカ縫いよりも、シャープに見えるのがVチップ。きれい目なファッションにもマッチしやすいです。
さらに使われている革はコードバン。レアカラーのコードバンも展開されています。
コードバンが欲しい方におすすめなモデルです。
個人的に欲しい3足
十人十色ならぬ、
十足十色
各ブランドともオリジナリティがあり、正直全部欲しい。
ですが、個人的に欲しいものを3足に絞ってみました。
実は3足ともすでに試着済みということもあります。
では、順に見ていきましょう。
J.M.WESTON シグニチャーローファー

私の中でのキングオブローファーは
J.M.WESTONのシグニチャーローファー
履けば履くほど自分の足に馴染む。そんな話を聞いてから、興味を持ち試着もしました。
店員さんに足のサイズを測ってもらい、適正サイズを試着しました。
万力締めとも呼ばれるウエストンのフィッティングですが、履いてみるとそこまでキツくない。少しタイトな感じはしますが、我慢できないほどではありませんでした。
と言っても試着だけですので、数時間歩くとどうなるかは正直わかりません。
王道中の王道デザインですが、どこか気品があります。素材感なのか、丁寧な作り込みなのか。見た目・シルエットの美しさが際立つローファーです。
Alden 986/987
コードバンのコインローファーです。
986:ダークバーガンディ
987:ブラック
型番によって色が変わります。
うーん。両方捨てがたい色です。
特徴的なのは、甲の部分のモカ縫い。これは、職人によってスキンステッチで縫われています。職人技が光ると共にコードバンも光る一足です。
オールデンの中でも定番に近いモデルなので、オールデン好きとしては、一足手に入れたいです。
Crockett & Jones ハーバード
こちらはアンラインド仕様のローファーです。
ライニング(裏地)が無く、履いた時の柔らかさが特徴です。ウエストンのシグニチャーローファーとは逆に履きはじめから履きやすいです。
また、オールデンのようにコードバンを採用しています。しかも、ウイスキーやネイビーなどレアカラーのコードバンもあります。

デザイン面はスマートな印象です。
ローファーというと学生の靴の様な印象もありますが、クロケットのローファーは大人のローファーと言った印象があります。

どのローファーもいい
おわりに
ローファーはいかがだったでしょうか?
皆さんはどんなローファーが好きですか?
私はコインローファーですね。気になっている3足も全てコインローファーですし笑
でもローファーのちょっと嫌な点が一つあるんです。
それは…
足が小さく見える
です。
私の足は実寸で25.5cm以下です。身長は172cmです。
ローファーの場合、ほぼ捨て寸がないのでぴったりのものを履くと…
「こんなに足小さかったっけ?」
となります。
見慣れたら普通になるんでしょうかね。
では、今回はこの辺で