はじめに
革靴ブランドといえばどこの国でしょうか?
イギリス、イタリア、フランス、ドイツ、アメリカ、そして日本など。
上記の国は有名な靴ブランドを持っています。
しかし、今回紹介するのは上記の国ではありません。
じゃあどこかというと
中国です
そうMade in China、いやSuper Made in Chinaです。
購入のきっかけ
これを買うきっかけになったのは、私が現在、中国在住だからです。
自己紹介を読んでくれた方なら私が中国の広州在住であることはご存知かと思います。
どうせなら、今住んでる街のモノを買いたい。しかし、中国となると買いたいと思えるモノが見つからない。そんな時、Instagramを見ていると…
こちら↑のアカウントを発見。現在はプロフィール欄にはshoemaker from China とありますが、私が見つけた時にはGuangzhou(広州)でした。
このアカウントを見つけてから、私が住む広州のどこかで革靴を作っている職人がいるんだなと、ワクワクしてきました。しかし、Instagramの投稿を見ても百度(中国版google)で検索してもお店の情報がありません。
半ば諦め気味でしたが、Instagramを見ているとこちらのアカウントを発見。
LEATHER PORTというお店。
そして、2つのアカウントにこの共通の写真が…
全てが繋がった。そんな気がしました。
そうです。LEATHER PORTが販売する「名も無きビジネスシューズ」を作っている人こそ、広州の靴職人だったのです。そして、この靴の美しさ。素晴らしいです。
LEATHER PORT のHPを見ると名も無きビジネスシューズの他にブーツがあります。
その名も
Iron Boots (鉄履)
“スーパーメイドインチャイナ”。
アイアンブーツは、中国南部に工房を構える、6人の職人によるハンドメイドワークブーツクブランドです。
世界中のあらゆるブーツを解剖・研究し続けてきた工房責任者兼職人のもと、
ラスト、素材、製法全てにおいて
ハイクオリティを追求し続ける次世代ワークブーツ工房です。
ブーツ製作において最も難易度が高い製法のひとつとされる、
職人手縫いによる『ハンドソーンウェルテッド製法』は、彼らの御家芸。
※LEATHER PORT HPより
今回こちらのIron Bootsの中の一つを購入しました。
では、次からブーツの紹介をします。
開封の儀
購入場所
LEATHER PORT から購入したわけではなく、タオバオから購入しました。
Iron Bootsの販売店がタオバオ内にあり、そこから購入しました。在庫ありの商品であったため、注文した翌日に届きました。お店と私の家が広州内ですから早かったです。
開封
ブランドロゴも書いてない箱に商品名、サイズ、色が手書きで書いてあります。この感じも良い。
そして開けると…
今回購入したのはこちらのブーツです。
では基本情報を見ていきましょう。
基本情報
ブランド | Iron Boots(鉄履) |
モデル | FLT (LEATHER PORTの商品名参照) |
素材 | Tuscany Waxed Bull hide(Italy) |
黒系の靴を多く持ってるので、明るいイエローを選びました。マイサイズで在庫があったのも決め手の一つです。在庫がない場合、製作依頼をし4週間ほどで出来上がるようです。
革はブルハイドでワックス加工されています。白いブルームが現れています。パラブーツみたいです。
近くで見ると小さな凹凸が見られます。この質感がこのブーツに合います。さらに上三段はスピードフックになっています。
その他、写真で詳しく見ていきましょう。
写真で見るIron Boots
Front
正面から見ると少し歪んでいるように見えます。これがツイステッドラストと呼ばれ、自然な歩行に寄り添うラストのようです。
さらにこのスプリットトゥ。手縫いモカで手の込んだ作りです。これがあることでワークブーツのような野暮ったさがなくなり、スマートな印象を与えます。
Side
横から見るとヒールを包み込むような形状です。履いてみるとヒールの収まりもいいです。なんといえばいいんでしょうか。流れるような、そんな印象を受けます。
Back
後ろから見ると壺のようです。この形状がヒールの収まりを良くしてくれています。後ろ姿も美しいですね。見ていて惚れ惚れします。
角度を変えてみました。この後ろ姿いいですね。自分で履くと後ろ姿が見えないので、写真で後ろ姿を堪能しています。
誰かこれを履いて私の前を歩いて欲しいです。
Outsole
レザーソールで爪先にメタルトゥチップがつきます。
メタルトゥチップにはIRON BOOTSと刻印されています。唯一のロゴ?マークです。
通常ですとラバーソールなのですが、在庫にあったのがこちらのレザーソールでした。ガシガシ履くことを考えるとラバーソールが良かったですが、全体的な統一感を考えるとこのブーツにはレザーソールが合っていると思います。
LEATHER PORT の説明ですとレザーソールの場合…
※アウトソールをレザーソールにカスタムの場合、接地感をより出す為にミッドソールは敢えて加えません(=ウェルトの下に直接アウトソールが敷かれます)。レザーソール自体が5.0mm厚かつ強度の高い素材を採用していますので、ご安心下さい。
※LEATHER PORT HPより抜粋
となるようです。
ソール形状を見ると、細身な感じあります。しかし、実際に足入れしてみると圧迫感はありません。土踏まずが絞られており、履いた時に土踏まず押されてる感じが少しします。
履いた感じは履きやすい。これに尽きます。手持ちの靴の中ではAldenのハンプトンラストに近いです。ハンプトンより若干の余裕がある感じです。ハンプトンラストを持っている人も少ないと思いますのであまり参考にならないかもしれませんが…
Close up
その他の場所も見てみましょう
出し縫いもモカ縫いもフルハンド。丁寧な作りです。
インソールはロゴ無し。この無名な感じが良いです。
サイズ表記は小さく、ボールペン?で書かれています。
スピードフックです。ブーツなら私はこのスピードフックが好きです。
替え紐も付いています。平紐の黒です。地味に助かります。
おわりに
スーパーメイドインチャイナのブーツはいかがだったでしょうか。
デザイン、履き心地、こだわり。どれをとっても満足いく仕様です。最高です。
広州に住んでいる間に何足か買い足してしまいそうです。こうなると名も無きビジネスシューズも気になってしまいます。
日本に一時帰国する際にLEATHER PORTさんに訪問したいです。そして、オーダーしたい…広州受け取りできるのかな。
Iron Bootsはここで買える
中国在住者はタオバオから購入可能
冒頭でも紹介しましたが、中国在住の方はタオバオからオーダーすることができます。
Iron Bootsと検索すればすぐ出てきます。
日本ではLEATHER PORTから購入可能
LEATHER PORTでオーダーできます。
足の寸法測定、素材、色、仕様を決めオーダーするようです。さながらビスポーク(オーダーメイド)のようです。
価格はIron BootsとIron Dress(短靴)で…
6万円前後です。
詳しい値段設定などはLEATHER PORTのHPをご覧ください。
さらに名も無きビジネスシューズもLEATHER PORTからオーダー可能です。
値段は103,800円〜
内羽根、外羽根、トゥの形状、素材などを選びオーダーするようです。
革靴の値段が高騰している昨今、このクオリティでこの価格は納得できるのではないでしょうか。
しかし、気になるのはオーダーしてからの納期です。
Iron BootsとIron Dressで4〜5ヶ月待ち、
名も無きビジネスシューズで約1年待ちとなっています。
フルハンドのためこのような納期になっているようです。詳しくはLEATHER PORTさんに問い合わせてください。
ということで、今回は中国製ブーツを紹介しました。今後はこのブーツのプレメンテや履き心地レポート、エイジングレポートなどをしていきたいと思います。
名も無きビジネスシューズの新規受注暫時停止
LEATHER PORTよりInstagramでこんな発表がありました。
受注体制見直しのため、新規受注が出来なくなりました。
残念ではありますが、名も無きビジネスシューズ存続の為には仕方のないことです。
また、受注再開とともにレベルアップした靴を出して欲しいです。
その時は是非オーダーしたいです。
こちらを見るとさらに面白い
LEATHER PORTについてのインタビュー記事があります。こちらを読むと中国の革靴事情やLEATHER PORTのこだわりを知ることができます。
コメント
コメント一覧 (3件)
中国から直接輸入するとどれくらい費用がかかるでしょうか
コメントありがとうございます。
私は中国在住ですので輸入の費用は正直わからないです。
ですが、タオバオ代行業者があります。中国のオンラインショップのタオバオで購入した物を日本へ届けてくれるサービスです。
こちらを使うと、「商品代金+手数料+送料」で日本へ届けてくれます。
手数料は商品代金の10%くらい。送料はEMSの代金が相場だと思います。
ご参考までに
ご教示ありがとうございます。
タオバオ代行業者調べてみます。
時節柄ご自愛ください。