いろいろなブランドからローファーは展開されています。
そんな中で、ローファーだけを展開しているブランドをご存知でしょうか?
そのブランドが…
IUGEN / イウゲン
名前からも察することができると思いますが、日本のブランドです。
どんな特徴があるのか?そしてどんなモデルがあるのか?
見ていきましょう。
IUGEN / イウゲンとは?
古くから日本人が大切にしてきた豊かな感受性。
物質的なものが重視される時代ゆえ、
精神性を拠りどころとする私たちの価値観が注目を集めています。
定かに見えなくても、その奥に感じることができるもの。
余韻や余情に代表される奥深さが、美意識によって育まれます。
この神秘的な美を“幽玄”と捉え、
真の美しさを愉しめるブランドとして誕生した「IUGEN」。
見えないものに思いを馳せるとき、大切なものに出会えるはずです。
イウゲンHPより
ローファーのみを造っている稀有な革靴ブランド。
色気があるような独特なデザインが魅力的です。
定番のペニーローファーから少し変わったデザインもあり、他とは違った独特なローファーが欲しい方におすすめです。
イウゲンの主な製法
イウゲンの革靴は主に…
ボロネーゼマッケイ製法で作られています。
イタリアの伝統的製法。アッパー(甲革)、インソール、アウトソールを一度に縫い付けます。
コバの張り出しが少なく、返りが良いのが特長です。 高級靴を作る製法としてグッドイヤー・ウェルテッド製法と並んで独自の地位を保っています。
モカシーノ、ボロネーゼ製法などはマッケイ製法の派生形のひとつで、それぞれアッパーの仕立てを変化させたものです。
また、コバの張り出しも少ないため、見た目がスッキリとし、エレガントな印象になります。
楽に履きたいローファーだからこその製法ではないでしょうか。
しかし、デメリットとして、ソールの張り替えが難しいことが挙げられます。
できないわけではありませんが、グッドイヤー製法に比べるとソールの張り替え回数が少なくなるようです。修理する人の技術にもよるところが多いようです。
イウゲンのホームページでは、オールソールの修理対応があります。14,000円オールソール可能なので、ソール交換したい方は下記をご覧ください。
イウゲンのモデル紹介
画像出典:https://www.iugen.tokyo.jp
ペニーローファー
ローファーと聞いて真っ先に思い浮かぶのが、こちらのペニーローファー。
また、イウゲンのペニーローファーは、ストラップがフルストラップとなっています。
ストラップがアウトソールまで伸びているのがフルストラップ。
細身のローファーによくあり、きれい目な印象を持ちます。
正面から見ると、ストラップが特徴的。
まずは穴飾り。穴飾りの形状はスキャグウェイと呼ばれる鳥が羽を広げたようなデザイン。
さらにストラップがスキャグウェイに合わせたような形状になっています。コレが結構独特な感じで、オリジナリティがあります。
そしてフォルムにも注目して見ましょう。
ラストはスクエア型。そのため、トゥの先端が角張っています。
コレは好みが分かれそうですね
スクエアトゥはビスポークシューズに見られるようなディティール。ドレス感が強い印象です。
ローファー自体はカジュアルな革靴。そこにドレス要素のスクエアトゥ。カジュアルな服装のドレスアップに履いたり、スーツスタイルのカジュアルダウンに履いたり、コーデのバランスを取ってくれそうな感じです。
でも個人的にはスクエアトゥは苦手です…
私はジーンズやチノパンなどルーズでカジュアル要素が強いパンツが多いので、どちらかというと丸みのあるトゥの方が好みです。
タッセルローファー
甲にタッセル(房飾り)がついたデザインのローファーをタッセルローファーと言います。
アメリカでは弁護士の靴とも呼ばれているようです
ちなみにタッセルローファーはAldenが初めて作ったと言われています。
サイドから見ると履き口の周りを紐が編み込まれた感じになっているのも特徴的。
正面から見るとタッセルがアクセントになっています。
タッセルがあることで上品さがあります。スーツスタイルに合わせてもローファーのもつカジュアル感をそこまで感じさせません。
ラストは先程のペニーローファーと同じくスクエア型。
そして素材にも注目してみましょう。
素材は型押しのシボ革。写真からもわかるように細かな凹凸感があります。ドレス感のあるタッセルローファーにシボ革。この組み合わせは意外と珍しいのではないでしょうか。
また、タッセルの部分がリボン状になっているのもあります。
こちらはスムースレザーとなっています。
通常のタッセルローファーのシボ革。
リボン状タッセルローファーのスムースレザー。
この辺は好みですね。
ビットローファー
甲に馬具のような金具が付いているのがビットローファー。
確かにグッチのイメージが強い
革と金具の色に違いがあります。ゴールドの方がやはりラグジュアリー感が強いです。ちょっとゴールドが苦手な方はシルバーを選ぶといいのではないでしょうか。
さらにラグジュアリーに感じるのが革。革は型押しのクロコとなっています。
ワニ革のような模様が特徴的。好みは分かれそうですが、写真を見る限り、そこまで模様が出てる感じはありません。実際のワニ革だと相当高額になるので、まずは型押しで試したい方におすすめです。
そしてラストにも注目。
ラストはラウンド型。
トゥが丸みを帯びていて可愛らしい感じ。ちょっと華奢な感じがします。それがビットローファーの雰囲気にマッチする感じがあります。
ラグジュアリーなデザインをフォルムで可愛らしさをプラスした感じ。
スクエアトゥのラストを採用してしまうとラグジュアリーにドレス要素が合わさってガチガチのきれい目ってなりそうなので、ラウンドトゥのラストにして、抜いた感じが絶妙です。
シングルモンクローファー
ローファーにモンクストラップをつけたのがシングルモンクローファー。
普通のシングルモンクやダブルモンクとは違って履き口が広いので、独特なデザインとなっています。
ちょっとフェミニンな印象です
ローファーの抜ける感じが気になる方は試してみてはいかがでしょうか。
金具とストラップがデザインのアクセントにもあっており、オリジナリティ溢れるモデルです。普通のローファーは何足か持っているから、ちょっと違ったのが欲しい方にうってつけです。
ラストはビットローファーと同じくラウンド型。
甲にモカ縫いがないため、ラウンド形状がわかりやすくポテっとした感じがします。
素材はスエード。温かみのある素材感で秋に履くのがおすすめです。でも、春夏秋の3シーズンで履けるので秋の素材と決めつけないで履くといいです。
ウイングチップローファー
ウイングチップにメダリオンが施されたウイングチップローファー。
ローファーとしては珍しいデザイン
ウイングチップというとトリッカーズがパッと思い浮かびます。
甲の部分にはペニーローファーの穴飾りがないストラップが付いています。
ここにはブローキングが施されており、結構存在感があります。
トゥはウイングチップにメダリオン。ここだけ見るとローファーとは思えません。だけどローファーなんですね。
ラストはラウンド型で、ウイングチップがきれいに見えます。
そして素材。
素材はシボ感の強いスコッチ型押し。コレもカントリー調を強めるような素材感です。
カントリーシューズが好きな方に履いて欲しいようなデザインです。個人的にはジーンズに合わせて履くとかっこいいのではと思います。
スリッポン
何の装飾もないスリッポンです。
ローファー……なのかな?
これを見た時の第一印象は、メレルのジャングルモック。
見比べたら全然違うかな…
でも雰囲気は似てないこともない…
遠い親戚って感じです。
正面から見るとプレーントゥ。
プレーントゥの紐を取った感じのデザインです。1番ローファーっぽく見えない感じがします。
ラストはスクエア型を採用しており、スクエアトゥです。
モカ縫いのステッチがないので、スクエア感が薄まっている感じです。角張った感じが苦手な感じな方でも受け入れられやすいフォルムです。
これなら私もアリで
見た感じだと甲が高めに設定されていると思われます。普通のローファーだと甲が痛くなる方には試して欲しいモデルです。
イウゲンの特徴
ここまでイウゲンのモデルをいくつか見てみました。
そこで私が思った特徴が…
- ドレス寄りなローファー
- オリジナリティのあるデザイン
この2つ。
イウゲンは、学生が履くようなローファーといった感じはなく、スーツなどきれい目な服装に合わせたくなるようなドレス寄りのローファーです。
このようにジャケパンスタイルに合わせるとマッチしますね。
そして、特徴的なデザインがあるのもイウゲンの魅力。
特にシングルモンクとウイングチップ。これは他のブランドではあまり見かけないデザインです。
オリジナリティのあるローファーが欲しい方にはイウゲンのローファーはおすすめです。
おわりに
イウゲンのローファーはいかがだったでしょうか。
ローファーだけの展開という稀有なブランド。ブランドとしてもオリジナリティを感じ、展開しているローファーもオリジナリティのあるデザインです。
ローファー好きな方には是非ともチェックして欲しいブランドです。
価格は…
35,000円〜40,000円
決して安くはないですが、手が届かないわけでもない価格。ちょっといい革靴をお探しの方にもおすすめです。
ということで今回はこの辺で。
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