Alden 54321/54331
型番 | 54321/54331 |
デザイン | Vチップ |
素材 | コードバン |
ラスト | モディファイドラスト |
アウトソール | シングルレザーソール |
1884年アメリカのボストンで創業したオールデン。
オールデンの良さの一つにコードバンモデルが多いことがある。
「オールデンといえばコードバン」そんな言葉が聞こえてくる。
そしてもう一つの良さが…
ラスト
オールデンには様々なラストがあり、それぞれ履きやすい。
そんな中で、特に有名なのが、
モディファイドラストではないだろうか。
そしてこのラストを使った人気モデルが…
54321/54331である。
54321と54331
54321と54331の違いは色である。
両モデルともホーウィン社のコードバン。
54321がバーガンディ。
54331がブラック。
となる。
コードバンは馬の臀部の革。
その特徴は…
光沢と履き皺だ。
光沢と履き皺
コードバンはこのように全体が輝く。
そして、甲に入る履き皺はもこっとした皺になる。
これに魅了されコードバンを選ぶ人は多い。
しかし雨に弱く水シミが出来やすい。そのため雨の日に履くのは避けたい。
特徴と魅力
ラスト
54321/54331のラストはモディファイドラストだ。
この特徴は土踏まずの部分のアーチサポートにある。
アウトソール側から見るとその特徴がわかりやすい。
土踏まずに注目すると、えぐられたように土踏まず部がくびれている。
これにより、足を入れると土踏まずを押されるようになる。
これをアーチサポートと呼ぶ。
本来はハイアーチの人のために、作られたラストのようだ。
アーチサポートがあることで、足に安定感が生まれ、長時間歩いても疲れにくくなる。スニーカーのようなクッション性に頼ることなく、歩行の安定性で疲れにくくしてくれる。
矯正靴を作っていたAldenならではのラストではないだろうか。
これを求めAldenを購入する人も少なくない。
私もその1人だ。
コードバン
Aldenといえば…
コードバンではないだろうか。
前述したとおり、コードバンは特有の輝きと履き皺が入る。
コードバンのタンナーは、Aldenと同じくアメリカ企業のホーウィン社。
Aldenとホーウィン社には深い関係があり、それにそり優先的にコードバン素材を使えるようだ。
コードバンの中で定番の色は…
バーガンディ
ブラック
この2つである。
これ以外の色はレアカラーと呼ばれている。
特にVチップでモディファイドラストのレアカラーに出会えることは少ないだろう。
レアカラーでなくとも、コードバンの輝きは他のレザーとは一線を画すような魅力がある。
その魅力は履かずともわかり、そして履いてしまうと、その魅力に引き摺り込まれてしまう。底無し沼のような魅力で、一度嵌ってしまったらそこから抜け出すのは容易ではないだろう。
最後に
54321/54331の魅力は伝わっただろうか。
このモデルは日本では、よく目にする定番モデルである。しかしながら、海外では定番ではない。というのも、海外ではモディファイドラストのコードバンモデルがほとんど出回っていない。そのため、購入する場合は日本に限定される。
基本的に革靴は海外の方が価格が低い。日本は関税が高く、日本で販売される海外ブランドのほとんどは海外定価の数十%増しになる。
Aldenも例に漏れず、日本での定価は高い。
特にコードバンモデルになると約13万円となる。
そして、値引きもほとんどされていない。
中古市場に目を向けて見ても、コードバンモデルは値段が張る。未使用品であれば、ゆうに10万円は超えるだろう。美品でも10万円前後ではないだろうか。
数年使用モデルでも5万円以上はするだろう。
価格を考えると、購入には決断が必要だ。
一生モノと捉え、購入を決めるべきだ。
しかし、コードバンは希少素材。
購入の決意をしたとしても、マイサイズと出会えるかは運次第。
手に入れたくても、手に入らないことが多々ある。
出会ったときに手に入れる。
これがベストである。
ということで、Alden 54321/54331を革靴図鑑へと記す。
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