Alden 990/9901
型番 | 990/9901 |
デザイン | プレーントゥ |
素材 | コードバン |
ラスト | バリーラスト |
アウトソール | ダブルレザーソール |
1884年アメリカのボストンで創業したオールデン。
オールデンの良さの一つにコードバンモデルが多いことがある。
「オールデンといえばコードバン」そんな言葉が聞こえてくる。
そんなオールデンで定番モデルといえば、この…
990/9901ではないだろうか。
990と9901
990と9901の違いは簡単である。
コードバンの色が違うだけある。
990がバーガンディ
9901がブラック
ともにホーウィン社のコードバンが使われている。
どちらがいいのかと問われると、これは好みによる。
バーガンディコードバンは濃い赤。個体差があるため、色味が違うことがある。これは実際に見てみなければならない。また、経年変化が楽しめる。色が抜けて、赤みがますエイジングもあれば、濃さが増すエイジングもある。エイジングを楽しみたいのであれば990を選ぶと良い。
ブラックコードバンは黒が好きな方にいい。ブラックゆえにエイジングがわかりにくいが、そこはコードバン、輝きは増していく。お手入れ次第では、艶のあるブラックになる。よくある黒の革靴ではない。ブラックコードバンだからできる色味である。
どちらも素晴らしい色である。
どちらを選んでも後悔しない逸品である。
魅力と特徴
コードバンの輝きと皺
魅力は何といってもコードバン特有の輝きと皺である。
プレーントゥは無駄な装飾がない。そのため、甲にダイナミックな皺が入る。
これはコードバンでしか出せない特徴だ。
さらに磨くことにより輝きが増す。
磨けば光る。
これはコードバンのためにある言葉ではないだろうか。

バリーラスト
ラストとは木型のことである。
ラストによって、その靴の履き心地が決まるといっても良い。
990/9901に使われているのはバリーラストである。1930年代には誕生していたラストで、オールデンの多くのモデルに採用されている。
特徴は幅広であることとロングノーズ気味であることだ。
そのため、サイズは大きめとなる。通常のUSサイズのハーフサイズアップで選ぶと良い。
そしてラストの特徴上、靴自体も大きく見える。ボリューム感があると言った方がいいだろうか。
足元にボリュームを出したい。カジュアルでも履きたい。
そんな時にもってこいのラストである。
また、履き心地も良い。多くのモデルに採用されているだけあって、万人に合うラストであると言える。特徴があまりなく、癖がないとも言える。
日本人は足幅があり、甲高と言われている。そんな日本人の足型にもフィットするラストである。


雨に弱い
雨に弱い。
これは魅力ではないが、知っておきたいコードバンの特徴である。
雨に弱いとは、雨染みができやすくコードバンの光沢が失われることに起因する。
コードバンは実は起毛している。毛を寝かせることで輝く。雨に濡れるとその毛が毛羽立ってしまう。そのため、光沢が失われ雨染みとなる。
雨の日に履けない。
靴を道具として考えるのであれば致命的な弱点である。
しかし、それを受け入れることで得られるオールデンの満足感を考えて欲しい。
最後に
今回はAlden990/9901を紹介した。
プレーントゥのコードバン。
一見シンプルで地味な感じがするが、コードバンを使うことにより、この靴は唯一無二のオリジナル靴となる。それは、コードバン特有の皺によってだ。
しかし、コードバンというのは稀少素材。
年々生産量が減り、手に入りにくくなっている。そのため価格も高騰している。
コードバンを手に入れたいのであれば迷っている暇はない。出会った時に手に入れるべきだ。
是非とも990/9901を手に入れ、個々のオリジナルへとして頂きたい。
ということで、Alden 990/9901を革靴図鑑へ記す。
コメント