- 復刻されたサービスシューズが欲しい
- サービスシューズに似た革靴が欲しい
アメリカ軍のサービスシューズといえば…
- 黒の外羽根プレーントゥ
- 光沢のあるガラスレザー
- 履き心地の良いラスト
といった特徴があります。
シンプルで使いやすく、ストーリー性もあるため、ミリタリーアイテムの中でも人気の革靴です。
しかし、年々球数が減り、値段は上昇傾向。
自分のマイサイズに出会えるのも難しくなってきています。
ではどうすれば良いのか?
その答えは…
現行のサービスシューズを買えば良いのです。
ここでは現行サービスシューズといっていますが、現行サービスシューズは復刻されたものやサービスシューズをモチーフに作られたものをさしています。
この記事で現行サービスシューズを7ブランド紹介していきます。
ちなみに以前にも現行サービスシューズを紹介しています。下記の記事とは違ったブランドを紹介していきます。
ROLLING DUB TRIO / ローリングダブトリオ
日本の浅草で誕生し、浅草で作っているブランド。
主にブーツを作っており、オリジナリティ溢れるブーツを多く展開しています。
MASTER PIECE / マスターピース
素材 | ボックスカーフ |
アウトソール | レザーソール |
ベースの年代 | 1940年代 |
価格 | ¥66,000 |
こちらはローリングダブトリオの中でも唯一といっても良い短靴のマスターピースというモデルです。
1940年代のUSNサービスシューズをベースにビスポーク職人と改良を加えたモデルです。
シルエットは割りと細身のシルエットで、スタイリッシュです。
そこに加えて丸みのあるつま先形状が特徴的。
オンオフ兼用できるようなシルエットになっています。
気に入っている革のものが展開したら、その時に買うことをお勧めします。
外羽根にはステッチワークがありません。ミニマルな印象が強いです。
オリジナルのものだと70年代以降のものはステッチワークがないようです。
1940年代がベースになっているものの70年代のディテールをミックスしている点が復刻版の醍醐味かもしれません。
そしてヒールにはT字の革が縫い付けられています。このディテールは40年代のサービスシューズに見られるディテールです、
細めのTで控えめな感じです。全体的な細身のシルエットに合わせている感じがあります。
アウトソールはレザーソールになっています。私のものはレザーソールにハーフラバーを貼っています。
オリジナルのサービスシューズも古い年代のものはレザーソールとなっています。
全体的にミニマルな印象と細身のシルエットになっているのがマスターピースの特徴です。
PHIGVEL / フィグベル
「NEW CLASSIC」をコンセプトに、クラシックかつ不偏的であるアメリカンカジュアル、 ワークウェアを中心とした無骨なアイテムをベースにしています。
自らのフィルターを通し何かを足し引きする事により、 パターン・ディテール・素材感に重点を置いた「NEW CLASSIC」なリアルクローズを展開しています。
SERVICE SHOES
素材 | キップレザー |
アウトソール | レザーソール |
価格 | ¥81,400 |
ビンテージのサービスシューズをベースにブラッシュアップを行ったフィグベルオリジナルのラストを用いたモデル。
サービスシューズらしい丸みのあるつま先形状が特徴的です。
革にはオイルを含ませたキップレザーが使われているようです。画像からもオイルドレザー特有のヌメっとした質感を感じ取れます。
経年変化としてはクロムエクセルレザーのような感じになりそうです。
また、アイレット下のステッチワークはあります。そしてアイレットは6個あります。
アイレットの数でいうと原型は40〜60年代であることがわかります。
そして…
ヒールにはT字の革が縫い付けられています。これは40年代のディテールになります。
結構存在感があり、ローリングタブトリオのマスターピースとは形状が異なっています。
アウトソールはレザーソールです。
このレザーソールはオイルが含まれているため、屈曲性は良さそうです。私もオイルが含まれたレザーソールのものを持っていますが、非常に屈曲性がよく、ソールの返りは抜群にいいです。
全体的にはぽってりとした雰囲気でオリジナルのサービスシューズを彷彿とさせますが、使われているアッパーレザーをオイルドレザーにすることで、少しブーツライクにラフに履ける感じがあります。
Attractions BILTBUCK
私たちはユースカルチャーの黎明期から成熟期にわたりスポットを当て、独自の視点と感性のもと、それらにまつわるプロダクトを“現代”のアイテムとして創り出す。私たちは、洋服は目的ではなく道具であることを忘れない。それは、楽しむことの大切さを知っているため。かつて“何か”に熱狂した者たちが身に纏っていたものを、私たちが今“何か”を楽しむ為に製作する。モノづくりにとことん拘るのは、アイテムに妥協があっては心の底から楽しめない事を知っているため。何を楽しむために纏うかは貴方次第である。私たちは、ファッションという表現方法を用いて創造と懐古の狭間を切り拓き、文化を背景とした享楽と熱狂を現代に表現するのである。
Attractionsより
Lot.672 Service Shoes
素材 | カーフ(型押し / 揉みシボ加工) |
アウトソール | レザーソール |
価格 | ¥85,800 |
1940年代のサービスシューズをベースにしています。
つま先に丸みがあるものの、ボールジョイント部からつま先にかけては細くなっていくシルエットです。
アイレットは6つの6アイレットです。
この辺りは40年代のディテールを再現しています。また靴紐はコットンの平紐になっています。
コットンの平紐にすることで、カジュアル感が出ています。シルエットとしてはキレイめな感じがするものの平紐を使うことで、カジュアル使いをして欲しいという感じが伝わります。
そして革を見てみると、こちらにはカーフに型押し / 揉みシボ加工が施されたものを使用しています。
革の表面をみるとスムースではなく、細かな凹凸のようなものが見えます。
革に表情がついた感じがあり、普通のスムースレザーとは違った質感を楽しむことができます。
さらにコードバンを使用したモデルもあります。
希少素材の一つでもあるため、コードバンを使うだけでお値段がグッと上がります。
コードバンモデルのお値段はなんと…
173,800円です。
たっ高い
そしてヒールはTバック仕様。
ブランドによってTの形も異なります。
こちらのTの形状はオリジナルのサービスシューズに近い感じがあります。
アウトソールはレザーソールとなっています。
全体的に40年代のサービスシューズに近いシルエットとディテールになっているものの、革をカーフの型押しやコードバンにすること差別化を図っています。
SLOW / スロウ
SLOW(スロウ)というブランドネームは、移り変わりの激しい時代に流されずゆっくりと創作を追及していきたいというモノ創りのスタンスを示しています。
SLOWより
「自分たちが持ちたくなるモノを作る」という精神を原点に、使うほど味わい深くなるモノ・ゆっくり永く愛用できるモノを日本の職人が誇る技術を駆使し創作しています。
欧米(イギリス、フランス、アメリカ)のトラディショナルスタイルを独自の解釈で「新しい提案、価値のある伝統は質の高い革新によって生まれる」という言葉を常に考えながら、カジュアル ながらも品格を纏うモノを提案していきます。
service shoes-pull up-
素材 | プルアップレザー |
アウトソール | ダイナイトソール |
価格 | ¥57,200 |
スペインのファクトリーで作られる1940年代のアメリカ軍のサービスシューズをベースに作られたモデル。
ぽってりとした感じが強く、全体的に丸みを帯びた印象を持ちます。
カジュアル使いにハマるフォルムです。
革にはプルアップレザーが使われています。いわゆるオイルを含んだオイルドレザーです。
ブーツに使われることが多く、ブーツライクに経年変化を楽しめそうです。
アイレット下のステッチワークはありません。
ヒールはドッグテイルになっています。犬の尻尾のように見えることから、ドッグテイルと呼ばれています。
40年代のサービスシューズをベースにしていますが、Tバックではないんですね。
スペインのファクトリーで作られているということで、その辺はコストカットとして取り入れられなかったのかもしれません。
ソールはラバーソールのダイナイトソールが取り付けられています。
ラバーソールにすることで実用面では便利だと思います。雨の日に履くこともできます。
また耐久性も高いソールなので、ソール交換せずに長く履くことができます。
1940年代のサービスシューズをベースにしていながらも、オイルドレザーや鳩目、ダイナイトソールにすることでオリジナルのサービスシューズとは違った雰囲気を楽しむことができます。
MAKERS / メイカーズ
デザイナーである手嶋慎がショップスタッフやバイヤーを経験した後に、2009年S/Sよりスタートさせた国産のシューズブランド。 何十年先にも、自身の靴が古着、古靴屋に並ぶに相応しい物造りをバックコンセプトに置き、シンプル且つ印象的な靴を提案し続ける。 現在では、スタイル問わず国内外の様々なショップに販路が拡がっている。 2018年の8月より浅草にアトリエ兼事務所をオープン。
メイカーズより
REGINA
素材 | カーフ |
アウトソール | オイルドレザー |
価格 | ¥74,800 |
ここからは、サービスシューズの雰囲気を持つ革靴を紹介していきます。
デザインは黒の外羽根プレーントゥ。
さらにアイレットは6アイレット。存在感があります。
革にはカーフを使っています。
カーフの他にも…
スエードレザーを使ったモデルもあります。
サービスシューズの雰囲気を持ってスエードっていうのも、なかなか面白い組み合わせだと思います。
またメイカーズではコードバンを使ったモデルも多数展開しているので、コードバン好きの方はチェックしてみた方がいいです。
The Ruttshoes &Co. / ラットシューズ
浅草は古くから靴の街として栄えてきました。
この浅草で靴作りに携わってきて、多くのシューズメーカーや資材屋さん、靴職人と関わってきました。The Ruttshoes &Co.(ラッドシューズ)を立ち上げる時、今まで出会って “ 靴 ”というものを教えてくれた浅草の人たち と一緒に喜びを分かち合える靴作りをしたい と想い、他の場所では意味が無く、この浅草から、これからもThe Ruttshoes &Co.は発信し続けていきます。
ラットシューズより
MILES
素材 | ボックスカーフ |
アウトソール | レザーソール or ラバーソール |
価格 | ¥77,000 |
ラットシューズは168Mラストというオリジナルの木型を用いて革靴作りをしています。
サービスシューズの復刻というわけではありませんが、どことなくサービスシューズの雰囲気を持っています。
デザインは黒の外羽根プレーントゥではあるものの、羽根のつき方がオリジナルのサービスシューズとは異なります。
ラットシューズのものは一枚の革からできています。
サイドのステッチワークがないため、横顔がスッキリとしています。
前足部はボリューム感のあるシルエットであるものの、土踏まず部は絞り込みがあるなど、メリハリの効いたシルエットです。
手作業による力のかけ具合により、木型の形状に沿った靴を作ることができます。
グッドイヤーウェルト製法とハンドソーンウェルト製法を見比べると形状の違いが一目瞭然です。
ハンドソーンウェルト製法の方がメリハリのあるフォルムとなっていることがわかります。
量産で作られていたオリジナルサービスシューズが手作業で一点一点こだわって作られているあたりに1940年代のサービスシューズを現代にアップデートした感じがあります。
まとめ
現行で購入できるアメリカ軍のサービスシューズはいかがだったでしょうか。
1940年代のサービスシューズをベースにしたモデルが多く、そこから各ブランドのオリジナリティを付け加えています。
ブランドによってシルエットも微妙に異なるので、その辺は履くシーンを考えながら選んでみるといいと思います。
他のサービスシューズも気になる方は前回まとめた記事もぜひご覧ください。
ということで、今回はこの辺で。
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