【革靴】Allen Edmonds MacNeil 1982年製 レビュー:アメリカ靴らしいロングウイングチップ。

今回はアレンエドモンズのロングウイングチップを紹介します。

こちらの革靴は1982年製のもの。現行でも販売されているMacNeilというモデルです。アレンエドモンズの中でも定番のモデルです。

ということでさっそく見ていきましょう。

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Allen EdmondsのMacNeil

ブランドAllen Edmonds(アレンエドモンズ)
モデルMacNeil(マクニール)
ラスト97
素材シボ革

こちらがアレンエドモンズマクニールです。

デザインはロングウイングチップ。アメリカブランドらしいデザインです。イギリスだとトリッカーズに代表されるようなショートウイングになります。

アレンエドモンズとは

世界で一番豪華で履き心地の良い手作りの靴を作りたいという靴職人によって1922年にアメリカで創業されたブランド。歴代大統領御用達ブランドとしても知られています。

特徴的なのは釘や鉄のシャンクを使用せずに作られていることです。その分、コルクの充填量を増やし、快適な履き心地を実現しています。

アメリカのブランドはAldenをイメージすることが多いですが、こちらのアレンエドモンズも約100年の歴史があるブランドです。実はアメリカ本国ではAldenよりも生産数が多く人気のあるブランドのようです。

そして今回紹介するモデルは、なんと1982年製。約40年前に作られたものです。私の所有する革靴の中ではもっとも古い革靴です。ヴィンテージといってもいいのではないでしょうか。

ということで詳細を見ていきましょう。

マクニールの詳細

Front

マクニールのデザインはロングウイングチップ。

つま先には鳥の翼のようなウイングの装飾と穴飾りであるメダリオンが施されています。ブランドによって、ウイングの形やメダリオンのデザインが微妙に異なります。

マクニールのメダリオンはこんな感じです。

Xを丸っこくした感じですね。シェネルのロゴっぽさもあります。メダリオンはきれいにトゥ先端に収まっています。たまにメダリオンがずれていたりすることもあるので、アレンエドモンズの丁寧さが伺えます。

そして、ウイングチップのステッチはダブルステッチですね。すごい細かな作業が必要となるのではないでしょうか。こちらも丁寧な仕上げです。

Side

やはりロングウイングチップといえば、このウイングがヒールにかけて伸びるデザインが特徴的です。アメリカ靴のウイングチップというとこのようなデザインになります。

何度見てもかっこいいです。

また、アレンエドモンズは基本的に360度グッドイヤーウェルト製法です。なのでアッパーとソールの間にあるウェルト(縫い目)が1周しています。さらにマクニールはストームウェルトになっているので、水が侵入しにくい仕様になっています。個人的には重厚感があって好きな仕様です。

そして内側を見てみると、土踏まずの部分が少し絞られている感じがします。この辺はラストの特徴になります。後でラストについて検証していきましょう。

Back

後ろから見るとこんな感じです。

ヒールには革が1枚被さっています。

そしてヒールカップはそこまでシェイプされている感じはなく、オーソドックスな感じがします。踵の小さな方だと踵抜けや靴擦れをしてしまうかもしれません。

私が履いた感じだと、少し踵は緩い感じがありました。全体的にフィットしているサイズ感なので、踵が抜けるということはありません。ですが踵のホールド感はイマイチって感じでした。

アウトソール

アウトソールはダブルレザーソールです。こちらは中古品ですので、前オーナーがハーフラバーを貼っていました。またトップリフトも交換されているようです。

ダブルソールというと硬いイメージがあると思いますが、実際に歩いてみるとそこまで硬さはありません。屈曲もしてくれます。

これはアレンエドモンズが鉄のシャンクを使っていないのも理由の一つだと思います。そのため、歩いている時にソールが曲がってくれます。

こんな感じです。他のブランドよりも体感としては曲がりやすいと思います。

Aldenよりも曲がりやすい感じはします。Aldenにも曲がりやすいモデルはありますが…

素材・革質

革は細かな凹凸のあるシボ革です。Aldenのアルパインカーフに似ています。

革は結構肉厚な感じがします。型崩れが起きにくいようなしっかりした厚みを持っています。

そして質感もいいです。写真からもなんとなく伝わるかと思いますが、光沢感があります。

昔の革は質がよいとよく言われますが、確かにそう感じます。特にAldenと比べた時に、革の質感の違いを感じます。これがヴィンテージ靴の魅力なのかもしれません。

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ラストと履き心地(Aldenとの比較)

アレンエドモンズは一足しかないため、アレンエドモンズの他モデルとの比較はできません。なので、今回は同じくアメリカ靴であるAldenと比較してみます。

97ラストの特徴

97ラスト

まずは97ラストの特徴をアウトソールから見ていきましょう。

アウトソールを見るとラストの特徴が見えてきます。

まず注目すべき点は土踏まずの部分です。こちらが少しくびれています。土踏まず部がくびれていると土踏まずを支えてくれるアーチサポートとなります。これがあると、独特のフィット感になり歩行が安定し、疲れにくくなります。

Aldenの中ではモディファイドラストと呼ばれるアーチサポートの強いラストがあります。この97ラストはモディファイドラストほどアーチサポートはありません。

Alden:ミリタリーラスト

体感と見た目的にAldenのミリタリーラストに近い感じがします。画像からも土踏まずの部分は似通っています。

さらにアレンエドモンズの面白いところは、内側です。土踏まず部のライニング(裏地)にステッチが施されています。おそらくこの部分の補強と型崩れを防ぐ意味合いがあるのではないでしょうか。履き心地を持続させるための工夫だと思います。

次に特徴的なのはつま先部です。

画像を見るとつま先に向かって細くなっていくのがわかります。

実際に上から見ても細くなっています。細くなることで見た目としてはエレガントな感じがします。

細くなっているといっても、細すぎることはなく アメリカ靴らしいポテっとした感じも残っています。このつま先の形状はAldenのミリタリーラストとは異なる点です。ミリタリーラストはラウンドしているので。

履いた感じと見た目的にはAldenのアバディーンラストやハンプトンラストに近いと思います。

Alden:アバディーンラスト
Alden:ハンプトンラスト

97ラストを履くとやはり、つま先に圧迫感があります。足が幅広の方だと痛くなる可能性があります。私はそこまで幅広ではありませんが、少し当たる感じはあります。ですが、履けないほど痛いわけではありません。

ちなみにAldenのサイズは

  • ハンプトンラストが7.5D
  • ミリタリーラストが7.5D
  • バリーラストが7D

そしてこのアレンエドモンズの97ラストが7Dです。

バリーラストと同じ7Dですが、バリーに比べると幅が狭いです。なので、バリーラスト基準で考えるとハーフサイズアップの方が良かったかもしれません。またタイトなフィット感が好きな方なら、バリーラストと同じでもいいです。アレンエドモンズはコルクの充填量が多いので、履きこむと馴染んできて、最初はタイトでも次第にフィット感が良くなるかもしれません。この辺は今後に期待です。

履き心地

ファーストインプレッションとして、履き心地は…

良いです。

理由としてはアーチサポートと屈曲性です。

普段からAldenを履いて、アーチサポートに慣れている私にとってはそこまで感じるほどではありませんが、Aldenと同じような履き心地を得られます。つまり履き心地がいいということになります。

そしてソールの屈曲性もいいです。

こんな感じで、ダブルソールにもかかわらず屈曲してくれます。程よく弾力性もあるので、うまく歩行をサポートをしてくれる感じがします。気のせいかもしれませんが。

屈曲性の秘密としては、アレンエドモンズは鉄のシャンクを使っていないことです。Aldenでは鉄のシャンクが使われています。

シャンクは靴のアーチを支えるものです。アッパーとソールの間、土踏まず部にあります。

真ん中あたりにご注目
鉄のシャンク

Aldenには鉄のシャンクが使われていますが、他ブランドでは木や竹、プラスチックなどが使われています。

アレンエドモンズではこのようなシャンクがないため、屈曲がしやすくなっていると考えられます。さらにシャンクがない分、そこにコルクを充填することができます。コルクが多くなることで、クッション性や足なじみも良くなります。

履き心地の良さを考えているアレンエドモンズらしい構造になっています。

初めてのアレンエドモンズですが、この履き心地はクセになりそうです。

価格

今回購入したアレンエドモンズは中古です。そのため、だいぶリーズナブルな値段で買うことができました。

↑こちらの記事にも書いていますが、1982年製で多少の使用感がありの状態で…

390元でした。中国のフリマサイトで購入したため「元」になっています。

日本円だと…

約6,000円です。

グッドイヤー製法の靴が1万円以下というのは、最高です。コスパ良すぎです。

ちなみにアレンエドモンズは意外と中古市場での相場は低いです。そこまで、知名度がない(ちょっと失礼ですが)のと、実用性に特化していて見た目の華やかさがないのが原因かと思います。個人的な見解ですが…

品質はいいので、これから革靴を買いたい方には狙い目のブランドだと思います。

そして、日本国内で新品を定価で買うと、価格は…

約7万円です。こちらはカーフのモデルになります。

コードバンモデルもありますが、そちらだと約16万円と倍以上の値段となります。Aldenよりも高いのではないでしょうか。

個人的にはカーフモデルがいいと思います。カーフモデルに関してはAldenだと約10万円です。ブランドにこだわらず履き心地を求めるのであればアレンエドモンズはおすすめです。

履き心地とコスパを求める方におすすめ

ここまで聞くとアレンエドモンズの良さがわかってきたと思います。

特に履き心地に関しは、他ブランドよりもいいと思います。人によって足型や癖が異なるので1番いいとは言えませんが、いくつかの革靴ブランドを履いている私にとって、その中でも上位の履き心地です。

なので、履き心地を求める方におすすめしたいです。もし、今所有している革靴のフィット感がよくなかったり、靴ずれがおきるようでしたら、是非ともアレンエドモンズを試していただきたいです。

そして、この履き心地で約7万円ならコスパもいいです。7万円と聞くと、やはり高いと思いますが、インポートブランドで、グッドイヤー製法で、ブランドバリューがあるブランドだと、10万円くらいはします。そう考えると7万円というのは決して高すぎる価格ではないのかもしれません。どうしても高い場合は、中古市場で探すのをおすすめします。だいぶリーズナブルな値段で買うことができます。

そして、アレンエドモンズの面白いところは、年代判別ができる点です。ロゴマークや番号によって、ある程度の年代が特定できます。自分の生まれ年なども探すことが可能です。そういった宝探し気分で買うのもいいかもしれません。

まとめ

アレンエドモンズのマクニールはいかがだったでしょうか?

個人的には履き心地のことをよく考えているブランドだと思います。

やはり、アメリカというお国柄、合理性・実用性を考えてモノづくりを考えているからでしょうか。Aldenも実用性に特化した感じがあります。

アレンエドモンズとAldenを比べたときに、アレンエドモンズの方が仕事靴。Aldenの方が趣味の靴。といった感じがします。個人的見解ですが…

これから履きこむことで、どのような履き心地になるのか今から楽しみです。

ということで今回はこの辺で。

次回もお楽しみに

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