はじめに
チノパンといえば、男性なら一度は購入し穿いたことのあるパンツではないでしょうか。
そのチノパンは、実はミリタリーパンツの一種なんです。知っている人は知っていると思いますが、なんとなくチノパンを穿いていた私は、チノパンを探していく過程で知りました。
そして今回紹介するチノパンはアメリカ軍で使われていたチノパンの復刻モデルです。
1945年に実際に穿かれていたチノパンを現代に蘇らせたものです。
では早速見ていきましょう。
目次
BUZZ RICKSON’S (バズリクソンズ)
まずはじめに、どのブランドのチノパンを紹介するのか気になりますよね。
今回紹介するチノパンのブランドは、タイトルにもあるように…
BUZZ RICKSON’S(バズリクソンズ)です。
バズリクソンズとは
BUZZ RICKSON’S(バズリクソンズ)とは、1993年に誕生したフライトジャケットの歴史と誇りを追求するブランド。その復刻作業は当時のMIL SPEC(軍用という過酷な環境に耐えうるよう定められた規格)に基づいたもので、糸の紡績から織り、生地の素材、各部の軍用パーツ、全体のフォルムに至るまで徹底的にこだわり、一着一着にクラフツマンシップを込め、ヴィンテージのフライトジャケットが持つ魅力を再現している。
※https://www.buzzricksons.jp/news/37/
フライトジャケットを主に復刻しているブランドです。
そのほかに、軍で使われていたジャケットやパンツなども復刻しています。
そのひとつが今回紹介するチノパンです。
EARLY MILITARY CHINOS 1945 MODEL
ではここからはチノパンの詳細を見ていきましょう。
チノパンのモデル名は…
EARLY MILITARY CHINOS 1945 MODELです。
名前からもわかるように1945年に作られていたモデルです。
ミリタリーチノとありますが、これはアメリカ軍のチノパンです。
1945年
第二次世界大戦中に作られていたものです。
戦時中ということもあり、作りも簡易なディティールになっています。
その辺も併せて見ていきましょう。
Front

太めのストレートシルエットのチノパンです。
太めのワイドシルエットが流行っている昨今ですが、計算されたワイドパンツという感じはしません。ドカンと太いシルエットです。
逆にこの感じが私にとっては新鮮で欲しかったものです。
ちなみにバズリクソンズでは3種類の定番チノパンがあります。その中で1945年モデルは2番目に太いシルエットです。さらに太いパンツが欲しい場合は1942年モデルをおすすめします。

ポケットはサイドにあり、さらにコインポケットがつきます。コインポケットがあるとヴィンテージ感がある気がします。しかし、使うことはほとんどありません。
ボタンフライ

ボタンフライ仕様です。
ボタンフライのジーパンをよく穿く私にとっては、特にボタンフライだから開閉しにくい感じはありません。私の手はすでにボタンフライ仕様です。慣れてしまえば、特に問題ありません。
そして、このボタンフライのボタンをよく見てください。

なんとメタルボタンです。
そしてこのボタンには…
U.S ARMYと刻印されています。
閉めてしまえば見えない場所ですが、こう言ったディティールは男心をくすぐってきます。そして、ボタンにはよくブランドロゴが入ると思いますが、ここに「U.S ARMY」と刻印するところが復刻チノパンを作る上でのこだわりを感じます。
Back

後ろ姿はこんな感じ。
注目したいのはバックポケットです。

こちらのポケットの仕様は…
両玉縁ポケットですです。英語ではパイピングです。
上下が玉縁になっていることから両玉縁。片方だけですと片玉縁と呼ばれます。
手間のかかる仕様で、高度な技術力が必要となるようです。ちなみにコインポケットも玉縁になっています。
実際のアメリカ軍のチノパンにも採用されていた仕様です。
Inside

内側の縫製です。
縫製に関しては、よく知っいるわけではありません…
1945年モデルの縫製の特徴はこの「割り縫い」

このような感じになります。
他の年代ですと巻き縫いになっていたりします。
戦時中ということもあり、簡略化された作りのように思います。この辺もきちんと復刻されています。
生地

生地には高密度ウエストポイントが使われています。
ウエストポイント?
これは、米国陸軍ウエスト・ポイント士官学校の制服に由来する生地ということで、ウエストポイントと呼ばれています。略すとウエポンです。
ウエポンは一般的なチノクロスと違い、単糸ではなく双糸の綾織りです。そのため、丈夫で光沢にも優れています。
新品ですとハリがあり光沢感がありますが、私は古着で購入したため、そこまでハリと光沢はありませんでした。洗濯することで、少し柔らかくなります。
Silhouette



裾上げ済みです。
靴が隠れる程度の裾です。
シルエットは太めです。テーパードもほぼなく、ズドンとストレートになっています。上の写真のように裾を長くして穿くと少し野暮ったくなったり、ストリートファッションのようになるので私はロールアップして穿いています。
靴下や足首が少し見えるくらいの丈感が好きです。
この丈感だと野暮ったさもなくなります。裾もしまった感じが出て、テーパードしたような雰囲気にもなると思います。
足元はコインローファーのオールデン。
太めのチノパンは初めてでしたが、案外すんなりと穿けました。また太めということもあり、風通しがいい感じ。暑い地域に住んでる私にとっては、案外いいと思います。
まとめ
バズリクソンズのチノパンはいかがだったでしょうか。
調べてみるとチノパンも奥が深いですね。
学生の頃はわけもわからずディッキーズのチノパンを穿いていました。ミリタリー由来のパンツとは露知らず…
今回は復刻モデルでしたが、実際にアメリカ軍で使われいたものも探せば出てきます。しかし、ヴィンテージ品になるため年々数は減っていきます。新たに作ることもできませんしね。数が減れば価格も高騰します。
そんな中で、バズリクソンズのような復刻モデルを選択肢に入れるのはいいと思います。
昔のディティールを再現し、復刻する。そこにはこだわりを感じられると思います。
そして気になる値段ですが…
12,980円です。
ユニクロやディッキーズなどのチノパンに比べるとお高めですが、歴史的背景や素材、縫製などを考えると妥当な値段でしょうか。
また、丈夫で経年変化も楽しめる逸品ですので、長く穿くのにいいと思います。シルエットは太めですが、どちらかというと流行に左右されない定番品として穿いていけると思います。
ということで今回はバズリクソンズのチノパンについてでした。
ではこの辺で