はじめに
ついに念願叶ってパラブーツのシャンボードを手に入れました。
今回はシャンボードの状態チェックとメンテナンスをしていきます。
目次
中古のシャンボードの状態チェック
こちらのシャンボードは中古で購入しました。出品者によると、着用は2年ほど。目立つ傷はないようです。
では、現物はどうなのか見ていきましょう。

こちらが購入したシャンボードです。色はブラック。正確にはNOIR。
画像では白っぽいものがついています。
カビ?
と思われる方もいるかもしれませんが、これはカビではありません。
パラブーツを購入した方ならご存知だと思いますが、これはブルームと呼ばれるものです。オイルが含まれているレザーは、時間が経過すると革表面に白く現れてきます。これはパラブーツで使われているリスレザーの特徴です。
ブラッシングすると消えますのでご安心を。
ちなみにシューツリーが付属していました。地味にありがたいです。
Front

前から見るとこんな感じです。
シャンボードの特徴はU字に縫われたモカ縫いです。その形状からUチップと呼ばれています。
これまで私の所有してきたUチップは全てスプリットトゥですので、先端に縫い目のないUチップは新鮮です。
トゥの部分にステッチ(縫い目)があるものです。
パラブーツですとアヴィニョンがスプリットトゥです。

モカ縫いを見てみると少し残念なところがあります。
遠目ですとわかりませんので拡大して見てみましょう。

赤丸で囲った部分を見ると、切れ目が見えます。
これはモカ割れと言われるものです。ちょうど履き皺のところですので、屈曲した際にモカ割れが発生してしまったのだと思います。
まぁ残念ではありますが、許容範囲です。経年変化と捉えています。
Side


横から見るとソールの厚みがわかります。ダブルソールくらいの厚みでしょうか。
シャンボードの場合、ソール全体がラバーですのでクッション性があります。見た目からもクッション性がありそうなのが伝わります。
そして、注目すべきはパラブーツのタグです。

革靴だとどれも同じに見えてしまう理由の一つにブランドロゴがないことが挙げられます。スニーカーですとブランドロゴがサイドに入っていて、すぐにどのブランドかわかります。
パラブーツは、ブランドタグをつけています(ドレスラインはついていません)一目見てパラブーツとわかるのが個人的に好きです。
Back

ヒールカップは結構深い感じがします。人によっては、くるぶしが当たるかもしれません。
シャンボードはフィッテングが難しいと個人的には思います。大きめの作りのためサイズ表だけで選ぶのは危険です。試着は必須です。
Outosole

シャンボードに採用されているソールはテックスソールです。
テックスソールの特徴は、コルクの代わりにゴムのフィンやシャンクが使われいることです。そのため、ゴムによるクッション性が加わり履き心地が良くなります。
その代わり、コルクが使われているソールよりも沈み込みが少なくなるため、足に馴染みにくくなると思います。その違いを感じられるかは微妙ですが…
全オーナーが2年着用していたため、トゥの部分が結構削れています。糸がほつれています。まぁまだいけると思います。
シャンボードをメンテナンス
ブルームをとる
リズレザーが使われているパラブーツは、長期間履いていないとブルームが現れ白っぽくなります。不良ではないのでブラッシングすると消えます。
ということでブラッシングしてみましょう。

左がブラッシング前、右がブラッシング後です。
ブラッシングすることでブルームが消えているのがわかるでしょうか。そして、若干艶っぽくなっています。ブラッシングだけでもこの艶が出るのがリスレザーの特徴でもあります。
では、これからクリーナーやクリームなどを塗布してお手入れをしていきます。
クリーナーで汚れ・古いクリームを除去
私が愛用しているクリーナーは、こちらです。
ブートブラックのツーフェイスローション。これ一本で水性と油性のクリームを除去できる優れものです。
これを使って汚れを落としていきます。

片方で3回ほど汚れを落としました。
結構汚れがついていました。白い布を使うと汚れが落ちている感じわかります。
スッピンになりましたので、次はクリームを塗っていきます。
靴クリーム塗布

今回使うのはデリケートクリームと油性クリーム。
デリケートクリームで保湿し、油性クリームで油分と艶出しをします。

デリケートクリームを塗った後、サフィールのクレムを塗ります。
今回は、ネイビーのクリームを使います。
写真でわかりますか?
まぁわかりませんね。実際塗っても色の変化はありません。
なぜ使うのかというと…
一つは、間違えて買っちゃったから。ネイビーの靴がなくて使い道がない。
もう一つはあるYouTube動画で黒靴にグリーンの靴クリームを使っていたから。そうすることで、反射した時に緑っぽく見えるようです。
ということで、ネイビーのクリームを使って光が反射した時に青っぽく見えるのを目指します。
そして、塗った後がこちら

写真でも実物を見ても色が変わった感じはありません。
でも、艶っぽくなったと思います。

後ろ姿もいいですね。
写真映り的に新品のように見えます。
次は鏡面磨きをしましょう。
鏡面磨き
先日、中国深センにあるBrogueで購入したこちらを使います。

Boot BlackのHIGH SHINE BASEです。
使ってみたかったので購入しました。色は無色。これを先に塗り、次にサフィールのミラーグロスを塗っていきます。

数十分かけて塗り塗り(ワックス)、拭き拭き(布)、シュッシュッ(山羊毛ブラシ)をするとこうなります。

つま先がピカピカになりました。

踵もピカピカに。
いい感じで仕上がったと思います。

上が最初の状態。
下がメンテナンス後。
見比べると全然違いますね。ブルームがなくなり、全体的に艶が戻り、つま先はピカピカになりました。
自分でメンテナンスすることで中古だった靴が自分のモノになった気がします。
おわりに
中古で購入したシャンボードをピカピカにメンテナンスしました。
着用2年ということで、革が柔らかくなっていました。所有するアヴィニョンよりも柔らかい感じがします。
次回はいよいよ履いていきます。履き心地などをレビューしますが…
すでにわかっていることですが、シャンボードは私の足には合いません。試着段階ですでに羽根が全て閉じ切っています。

つまり、普通に履くとおそらく大きすぎてフィット感が悪いです。
何か対策をしなければなりません。ということで、インソールと靴下を変えて履き比べてみることにします。
それについては、次回の記事で書いていきます。
ということで、今回はこの辺で
